FRESH WATER

【渓流】冨田真規(岐阜県 郡上市)

2020-03-31

渓流

冨田真規

釣行日2020/03/29 場所岐阜県 郡上市 長良川支流 吉田川・那比川

釣果

アマゴ 30cmまで 多数、イワナ 22cm~28cm 8匹

春ですねぇ‥。

渓流釣りも解禁からしばらく経ち、放流成魚を狙う釣り人の賑わいもひと段落したんじゃなかろうか‥。そんなことを期待して郡上八幡を訪れてきました。

暖かい菜種梅雨の季節、まとまった雨の直後ということも期待感を増幅させます。が、クルマから眺める長良川本流の流れは、色こそ淡いグリーンでしたが相当太く、まずは「ボ」逃れのために支流の亀尾島川のさらに支流の那比川へ向かいます。

普段は「春の小川はさらさら行くよ」の歌詞の通り、穏やかでのんびりしたイメージのある那比川なのですが、この日はかなりの水量。平水ならBのガン玉が底につまって仕方ないのに今日は5Bがスイっと流れます。

これは釣れそう‥。思った通り小さなアマゴに混じって放流成魚の残り物もちょいちょい掛かってきます。小一時間で少しお土産も出来たので本命の吉田川へ転進することにしました。

暖冬と言われた今年の冬ですが、ここへきて山間では雪のちらつく日曜日が多く、この日も朝のうちはそぼ降る雨が冷たかったのですが、お昼前にはお日様も差してきて春の陽気があふれてきました。

余談ですが、吉田川沿いにある道の駅磨墨の里のフランクフルトとメンチカツは絶品です。個人的には体に良くないのでしょうが食い意地に負けて必ず購入してしまいます。ぜひお試しを‥。

吉田川の流れも相当太くなっていましたが、いつもは鏡の淵にヨレがいくつも出来て格好の深瀬になってます。とりあえず3Bオモリで仕掛けを送ると、「バカにしとんのかっ!」とばかりに吐き出されてしまいました。一気に7Bまでガン玉を足し、底の様子が伝わったと思った途端に目印が水中へ。流れの強さとあいまって良い引きを見せます。タモに収まったのはここでは超大物ともいえる25cmクラスのアマゴです。

「これは良いっ!」

同じ流れをトレースすると流し仕舞で穂先まで沈む派手なアタリ。一気に下られて竿がへの字を描きます。しかしそこはさすがに0.8号。スタンスを取り直すまで余裕で耐え、サオは満月に。底波でガッガッと首を振りつつ上流へ潜行し今度は対岸へ向かって猛突進。たっぷりと楽しませてもらった後に水面に横たわったのはスレンダーながら美しい大アマゴ。後で計測したらピッタリ30cm!この時期珍しい尺アマゴに続いてイワナ交じりで良型渓魚が次々と流れを割って飛び出します。ああ幸せ‥、まさに至福の時。春ですねぇ‥。

ところでこの日の竿は、今秋発売予定の「がま渓流 本流スペシャル P75」の後継ロッドでした。パワーロッドとして定評のあった同モデルにさらに魚を持ち上げる力をプラスした、との触れ込みでしたが‥。

竿の性格からいって、尺までのサイズでは役不足感もあり、そのパワー感の増加までは感じることが出来ませんでしたが、竿の角度に関わらずどこからでも良型アマゴを引き抜くバネと力があることは今回の釣行で十分に伝わりました。

鈎はナノヤマメの7号を使用しましたが、穂先の太さもあってカッチリ確実に鈎掛かりをさせられ、バラシはゼロ。それでいて20cmクラスでもサオはちゃんと曲がり、不要な暴れ方を抑えてくれる間口の広さを持ち合わせていることもこのロッドの特筆すべき美点だと感じました。

オマケの話ですが、午後からは雨上がりの突風が吹き、少々寒かったんです。がしかし、このロッド、風にも強いんです。たたずまいがシャンとしてるってことですよね?製品としての発売が待ち遠しくなりました。

さて、釣行のエピローグを‥。

本当はこの日、倶楽部の釣友O君と一緒に竿を出す約束だったんです。でもO君、大雨増水・泥濁りを警戒して直前でドタキャン!あ~あ、残念。珍しく爆釣の宴を味わった事実をこのレポートを介して教えてやることで、一人寂しかった道中の仕返しをしてやろうとたくらみながら、今晩食卓に上るであろうアマゴの素揚げにレモンをキュッと絞り、粗塩をパラパラっとふりかけて頭からパクっといったら‥、なあんてことも想像しつつ家路につきました。

春ですねぇ‥。

タックルデータ

ロッド

がま渓流 本流スペシャル P 後継モデルプロトタイプ 7.5m

ナノヤマメ 7号

ライン

ライン 0.8号、ハリス 0.8号

エサ

ミミズ、イクラ

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