釣果
シロザケ オス68~70cm2尾
11月23日新潟県糸魚川市を流れる能生川の鮭有効利用調査に参加した。
能生内水面漁業協同組合は例年ヤナ場を設置して一括採捕してきたが近年遡上数が激減しているなかで、ヤナ場設置費用負担が組合経営上の課題となり釣り人協力による調査で鮭の遡上量や食料、観光資源利用に繋げようという取り組みで他の鮭調査とは違った観点から開催することになった。 本来鮭は河川内では釣ることが出来ない魚種だが調査では採捕者を県に申請することで採捕可能となり今回は9月下旬に応募し参加が受理された。 ここ能生川では2009年に過去最高となる2万尾を数えた捕獲も2024年には僅か959尾と激減している。 調査期間は11月10日から30日の21日間で区間は国道8号の能生大橋から北陸自動車道能生川橋の間の約1.3キロで雄2匹まで持ち帰り可能で雌は漁協で回収となる。 今年の遡上は昨年並みとの話しだが、単純に1000尾の鮭を21日間に各日20名で分け合うと1人2尾を割る、更に鮭は自由に遡上するので調査区間外の鮭は捕獲対象にならず狭き門となる。
前置きが長くなったが参加当日は漁協での説明を聞き、入川順のくじを引いてポイントへ向かうがお約束の最後尾、空いていたエリア上流に同行者と共に入渓した。 中洲で分かれた流れが合流するポイントは川幅が20メートル程で足場も悪くないが海から近く、遡上したての鮭はコンディション良くパワーもあるので竿は「がま渓流本流スペシャルⅡサーモン8.5メートル」を選択、ラインは5.0号、鈎はキープ力の高いくわせアキアジ20号で挑む。 餌のサンマ切身を付けて流すが魚信を送ってくれるのはウグイのみ、数日前に知人が調査に参加した時も午後から時合が来たとのことで慌てず周囲のポイントを探りながら様子を見る。
10時を過ぎた頃上流に入っていた方が竿を曲げながら下って来た、大きそうな雰囲気だったため竿を上げタモを持ってサポートし大ぶりで腹パンのメス鮭をすくう。 予想以上の大きさでコンディションも良く引きの強さが想像できたためラインを7.0号へ上げて確実に取り込める対応をしたが魚信は遠くお昼を回っても鮭からのコンタクトはないため魚の姿を探しエリア最上流まで散策、すると産卵床を作っている鮭の姿が目に入った。
産卵床周辺にはオス鮭が待機しているため鮭調査では一番のポイントとなる、水深は30センチもないがメス鮭やオスであろう鮭がメスを闘って泳ぐ姿が確認出来た。 水深に合わせ鈎からオモリまでの長さを20センチ程に調整、オモリも5Bとして仕掛けを飛ばす最低限としたが、竿の穂先を効かせるように振り込むとポイントへ吸い込まれるように入った。 しかしメス鮭を追って泳ぐオス鮭は簡単には口を使わず苦戦、オス同士で闘争して泳ぎ回る鮭の腹や尾鰭に鈎が絡むがスレ掛かりにならないよう聞き合わせしたり掛かった場合はラインを緩めたりして外すように気を使う。
時折ある魚信に聞き合わせると食っているのが判り追い合わせする、ガッチリと掛かった鮭は浅瀬を疾走するが竿のパワーには勝てずに徐々に足元に誘導しフィニッシュ、全長70センチのオス鮭だった。 同様に産卵床付近のオス鮭を狙い同サイズの鮭に食わせることに成功、能生川鮭の引きを存分に楽しむ事が出来たので納竿した。
釣り上げたオス鮭は漁協へ提供したが魚醤になるとのこと、前日の調査では増水と濁りで僅か4尾の捕獲で終わっていたため心配したが水量が減り魚の付き場が判ったので釣果に繋がった、近年の鮭釣りはタイミングが重要で時合が来なければ全く魚信が無いことも多い、この日も午後にかけて活性が上がったのか全体で16尾の鮭が釣り上げられていた。 調査後は近くにある「かにや横丁マリンドリーム能生」の能水商店さんで魚醤を使った「一滴ソフト」を頂いたが魚の旨味を感じる事が出来る逸品、年々遡上が厳しくなるなか鮭釣りを長く楽しむためにも漁協に協力し鮭の帰って来る川を守りたいと思いつつ帰路に着いた。
がま渓流 本流スペシャル2
早掛アキアジ
くわせアキアジ
最後尾スタートで最上流部へ入った。

苦労して手にしたオス鮭は70cmの良型だった。

二尾目のオスも厳つい顔をしたイケメンだった。
「能水商店」さんの鮭の魚醤がかかった一滴ソフトは鮭の旨味が味わえる。
タックルデータ
- ライン
-
ハリス フロロカーボン 5.0号~7.0号 通し仕掛け オモリ 5B〜2.0号相当
- エサ
-
サンマ切身、サバ切身、イカ短(食紅染め)
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