釣果
ヤマメ20匹以上
岐阜県の高原川に行ってきました。
お盆休みの年中行事なのですが今年の暑さはそれをためらわせるほどのモノでした。
インフルエンザ罹患中かと思わせる連日の38℃越えの気温はさすがに釣りバカの足を鈍らせます。しかしながら、バカ中のバカでもありますので性には勝てず午前4時前には車中の人となっておりました。遠路を駆け抜け川に到着したころにはすっかり明るくなっており、車窓から眺めると、早起きの鮎師の皆さんが流れに竿を差している様子とともに、少しだけ白めに濁った本流が確認できました。
今日の目的は第1に涼を求めること、第2に小さくてもいいからヤマメの顔を見ることです。迷わずに支流の双六川へハンドルを切りました。
双六川はとても綺麗な川です。
巨岩で囲まれたエメラルドグリーンな大淵やゴロ岩を流れ落ちるダイナミックな瀬など渓相も申し分ありません。側道から川までの落差はそこそこあるのですが、漁協による入川口看板が立てられており、釣り人にはとてもうれしい心遣いを感じます。支度を済ませて川原に降り立ちます。ジンクリアな流れにそっと立ちこむと、タイツから冷たい水がじんわりと染みてきて、あー涼しいな、来てよかったな、ってことで第1目的早くも達成です。
がま渓流 本流スペシャル2
T1 マスター渓流

どこまでも透明で美しい双六川の流れ。
つい最近入手したばかりの本流スペシャル2S80を伸ばして流れに対峙します。
ミミズをエサに釣り始めましたが、アタリはあれど鈎乗りしません。魚が小さいのでしょう。イクラらに換えるとすぐに竿が曲がりました。
期待通り?の木っ端ヤマメがぶら下がります。12、3センチほどでしょうか。大変美しい魚体に見入ります。ってことで第2目的もあっという間に達成できました。
ここから先は釣師の欲望満開でヤマメをいじめます。イクラの食いは良く、次々木っ端ヤマメが飛んできて、しかし、5匹ほど釣ったところでいったんアタリは止みました。こんな時は要注意。錘を追加して流心の底を慎重に探ります。数回仕掛けを見送った後、水面を滑っていた目印が一気に水没するアタリがありました。穂先は水面に突き刺さるがごとく引き込まれ、煽った竿は一気に満月です。流れの強さとあいまって結構な強引です。竿を上手に倒して耐えていると少しずつ水底が上流へ動いてくるのを感じました。
次の瞬間、水面で白い飛沫が飛び散りました。竿が立ってようやく一息。しばらくの間縦横に暴れまくったヤツが伸ばしたタモに吸い込まれて一件落着。尺越えの見事な大ヤマメです。パーマークも鮮やかで申し分ない体型の美形ヤマメに大満足。

双六川の宝石、美しい尺ヤマメ。
この一発に気を良くしてさらに流れを探ります。好い気なもので、良いことがあるとどんどん釣り方も繊細になっていきます。流し方ばかりでなく、鈎やハリスにも気を配り、何もかも良い方向に回転していきます。
そのおかげか、釣れまくる木っ端ヤマメに混じって尺クラス含む良型ヤマメを数匹楽しむことが出来ました。この日は曇りがちの天気だったこともあって、時合いが長かったこと、また、暑さに弱いイクラが溶けずに使用できたこと、がこの釣果の大きな要因だと考えられます。

小さいのが主体ですが良型も混じって楽しい釣りになりました。
今回使用した本流スペシャル2S80はソリッド穂先でありながら大変優れた感度を持ち、私の釣りを容易なものにしてくれていました。また、細身軽量であり本流竿には珍しく先調子っぽく扱えるのですが、不意の大物にはしっかりと胴に乗る安心のパワー感も好感触でした。今後の中規模の河川での登場回数が増えることになる気がしています。

おろしたその日に好釣果!験の良いS80とヤマメたち
さて釣行記のエピローグを。
朝7時ごろとゆっくり入川で竿を出したポイントはたった2か所と超省エネ釣行。昼過ぎには撤収して帰路につき、おむすびをほおばりながら反対車線の渋滞を気持ちよく見送りつつ無事に帰宅出来ました。暑いのはともかく、年を取ってもこういう夏休みはうれしいモノですよね?

フシグロセンノウと言う初秋の花らしいです。暦ばかりでなく大自然も秋の気配を感じ取っているようですね。
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