釣果
シロザケ オス5尾、メス6尾 64~75cm
10月30日、荒川鮭有効利用調査の2日目は 岐阜、愛知の知人達とご一緒させて頂き、前日と同じ1番ポイント中州から左岸の流れを調査することになった。
どんよりと曇った空は今にも雨粒が落ちてきそうな気配、これが良い方へ向いてくれることを願いつつレインウェアを着込んで雨と寒さ対策を施す。
使用する竿は、がま渓流「本流スペシャルⅡサーモン」、仕掛けはフロロカーボン5号通しに鈎は「くわせアキアジ 18号」を選択し前日とはハリ形状、サイズを変更して実釣開始。
朝一番は背鰭が出るほどの浅瀬で鮭達が産卵床を掘っているのが見えたが。
この日は上流側からルアーマン、フライマン、餌師と並び、私が入った下流部には魚の気配がなく、こまめに動いて鮭の付き場を探すが魚信は一向に出ないためいつもより移動量も多くアチコチうろうろとする事に。
この日は多くの調査員が並んだため鮭も警戒しているのか、一向に竿が曲がらず皆苦戦しているようだ。
そこで空いていた1番ポイントの流れ込みへ移動する、ここは瀬落ちから深トロとなっていて、水中の変化点が掴み難いが鮭が一度停まるポイントになっていると予測。
竿の感度で底の形状を感じながら探って行く、少し重みを感じて合わせると、水中から顔を出したのは「モクズガニ」、水面から顔を出した瞬間に餌を離し逃げていった。
次に軽い魚信から元気の良い走りを見せたのは40cm弱のウグイ、丸々と太った魚体は鮭の卵を食べているのだろう。
鮭は居ないのかと少々不安を感じたが、三度目の正直で出た魚信を捉えると間違いなく鮭と言う重量感を感じ丁寧なやり取りで応戦を開始。
スピード感溢れる走りはフレッシュな個体だろうか、上流下流へと自在に走りジャンプまで繰り出すが 「くわせアキアジ」の鈎先はしっかりと食い込み魚を離さない。
落ち着いていなし徐々に体力を奪う、魚を引き込める浅瀬に誘導して取り込んだ個体は鱗の残るフレッシュなオス鮭で、「早生鮭」と呼ばれるスマートな魚体は河口から足早に遡上してきたと思われる鮭だった。
その後、2番ポイントに戻り産卵床周りが空いたので、軽めのオモリで浅瀬を狙うと狙い通りにオス鮭が竿を曲げた、メスを掛けないよう注意しながら探るが、釣り分けられる技術は無いためメス鮭も掛かってくる。
メスの周囲に潜んでいるオスをイメージして流すが警戒心が強いのかなかなか魚信は出ない、時合いが来れば魚信が出るはずと昼食を取りながら場を休ませる。
昼食後はオス、メスと交互に掛かったが、魚体は傷を持ちサイズも小ぶりな鮭が多い、そんな状況下で同行の内藤君が深場を攻めフレッシュなメス鮭を取り込んだ。
銀色に輝く魚体はシーライスと呼ばれる寄生虫が着いた個体で、川に入って1~2日程しか経っていない鮭だ、しかもハラパンと呼ばれる卵の詰まった個体で引きも強く走りも素晴らしく掛けて楽しい魚だ。
荒川ではメス鮭は回収となり、この魚体は撮影後に漁協へお嫁入り、採卵し子孫を残すことになる。
私も彼に続こうと立ち込んで攻めるが、期待に反し少し古くなった鮭が掛かってくる状況。
オスメス同引数で「つ抜け」を達成したが1尾はスレ掛かりだった事もあり、口掛かりでの10本目を狙って流れに立つ。
調査終了時間を迎える前に最後の1尾を取り込んだが、実はこの日は仕掛けのロストがなく全てを同じ仕掛けと鈎で掛ける事が出来た。
使用した「くわせアキアジ」はハリ先がネムリ形状で川底での摩耗も少なく、ナノスムースコートの刺さりの良さも継続する、18号サイズでも鮭の強靱な顎をしっかりと捉えハリが伸びることもない。
鈎の性能に驚くと共に結果にも満足、楽しませてくれた荒川に感謝して納竿した。
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