久保野孝太郎「ウキフカセ秘伝」

久保野孝太郎(くぼの・こうたろう)

1969 年生まれ。がまかつフィールドテスター。関東勢初のG 杯グレ優勝を果たしたほか、G 杯チヌでも準優勝とトーナメントシーンで輝かしい戦績を残し、全国の磯を舞台に活躍。

久保野孝太郎「ウキフカセ秘伝」

実釣で遭遇した困った場面②

グレは釣れるもののサイズアップしない……

翌々日に出かけた蓮着寺の地磯は、仁科沖磯とは対称的な状況でした。簡単に言うと「グレは釣れるけれど型が上がらない」。なまじ釣果が出るだけに、この状況をどう考えるかで対応策が変わります。この日は「攻めのパターンとポイントを変えてサイズアップを狙う」という決断をしました。そのまま続けて型物が掛かるのを待つという選択肢もありましたが、ちょうど風向きが変わり、それまでできなかったアプローチが可能になったことも判断基準になったと思います。
仮に選択を間違っても、それは次に同じ場面に遭遇した際の教訓にしましょう。そうやって自分の“引き出し”を増やしていくことが、後々の釣果に繋がるはずです。

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「コマセにコッパが浮くね。あの下に良いのがいるといいけど……」と言って釣り始めると、早々からアタリが続いて32㎝までがポツポツとヒット。これで型が上がってくれば言うことなし!

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期待して潮目を繰り返し攻めたが、サイズアップする気配はまるでなし。「これを釣り続けるか、型物狙いで勝負に出るか。悩みどころだなぁ」

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この記事は磯・投げ情報1月号の記事を再編集し掲載しております。