SALT WATER

【船】平井 憲(三重県 鳥羽市)

2017-01-28

平井 憲

釣行日2016/12/21 場所三重県 鳥羽市 石鏡沖

釣果

ヒラメ 47cm、49cm 2匹
マダイ 32cm〜48cm 6匹

正月と言えば睨み鯛!そして今、旬の魚に上げられると言えば寒のヒラメ。この真鯛・ヒラメのリレー釣り(欲張り釣り)をさせてくれるのが年間を通してうたせ真鯛釣りを案内している三重県鳥羽市石鏡港を出船基地としている幸徳丸だ。真鯛・ヒラメの欲張り釣りを寺本周介若船長の第13幸徳丸で午前イワシの泳がせでヒラメと午後からはうたせエビで真鯛を狙った!

周介船長は言うまでもないがウタセ真鯛釣りのプロであり、釣り方を教えるのも大変上手で初めての方には特に親切丁寧に指導してくれる。一日中船の上を走り廻り乗船者の面倒を見てくれる元気あふれる爽やか船長さんだ。幸徳丸は若船長と第11幸徳丸ベテランの父、徳弘船長の2隻で案内してくれる。

午前8時30分舷舳先に釣り座を取り午前9時に湾内の生け簀からイワシとうたせエビを船内生け簀に取り込み出港。15分程でポイントに到着。

この日は水深50m〜30mがポイントだ。潮は程良い上り潮。

船長の合図で錘と生き餌が重ならないように静かに投入。降ろすスピードはスプールを少し抑え気味にして、錘の落ちるスピードで生き餌を弱らさないように降ろす。着底手前でブレーキを掛け、糸フケを最小限に抑え底ダチする(これによって根掛かり対策にもなる)。底〜1mの間をキープしながら忠実に底を取り直し、たまに大きく竿を上げてゆっくり降ろし、底ダチとタナ取りをする。この動作で餌をアピールして上から落ちて来る餌を演出し誘いにもなる。

釣り始めて40分近く過ぎるが、烏賊のアタリはあるもののヒラメのアタリは出ない。

1時間を過ぎる頃、ライブラの竿先が震え活き餌のイワシが暴れる動きを鮮明に伝える。ガツガツと初アタリ。ようやくヒラメのアタリだ。しかしここでの早アワセは禁物。ラインが船の動きで引っ張られるので竿先を送り、喰い込みを待つ!数秒後、ガツガツガツと竿先に重みをともなうアタリ。ここで、竿でゆっくり大きく聞き合わせる!竿を立てて魚の大きさを確認。大ヒラメでは無いが、貴重なヒラメだ。慎重に楽しみながら巻き上げ49cmのヒラメをタモに収めた。

一般的にヒラメ釣りは、よほど活性の良い時でなければ一日3〜6回もアタリがあればいいとされる。その数少ないアタリを取り、喰い込ませて、合わせるのがこの釣りの醍醐味である!

その後午前11時半頃までに47cmのヒラメを1枚追加した。潮も下り始めた午前11時半に真鯛ポイントに移動して、真鯛釣りにリレーする。

船長は潮風を見て水深約60mのポイントに錨を入れる。船が潮に馴染んだとこで船長の合図で釣り開始!海水温約14度、潮は出潮(下り潮)私は潮上なので潮下の方より重い錘を掛ける。トモは20号で胴の間が30号を掛け、舳先の私は40号で釣り開始だ。

船長の合図で仕掛け投入、底を取り、始めは潮下の釣り座に対して糸ふけに注意しながら、少し出しては誘う胴突きフカセ釣法で攻める。次は糸ふけを取り、底から誘い上げながらタナを探りアタリを待ち、また送り込んでフカセて誘いながら待つ。これを繰り返しこの日のアタリパターンを探す。この日は捨て糸を8mまで伸ばしエサ取り対策をした。

釣り始めて1時間が過ぎやっと私の竿先に真鯛の魚信!慎重に送り込み、合わせる。42cmの真鯛が顔を見せてくれた。がま船 真鯛ハイパースペックは超高感度の穂先とボディコンビネーションで微妙な真鯛のアタリを察知し正確なアワセができる軽量で手持ちバランスに優れた竿である。私はこのがま船 真鯛ハイパースペックを天秤フカセ・完全ふかせ釣り釣法などの真鯛釣りに使用している。その後は納竿前の1時間に潮が緩み始めた。潮上に若干チャンスのある時合いに真鯛を掛け、頃の睨み鯛を釣り上げる事に成功した。この日の釣果はヒラメが47cmと49cmの2枚、真鯛が32cm〜48cmを6枚だった。

今のところ石鏡沖で釣れる真鯛のサイズは30〜50cmまでが多く、たまに60cmオーバーが上がる。この日、底目で釣れるサイズは小振りなので上のタナ(水深30〜40m)を探ると型が良くなる傾向であった。マキエの効くタナを探る事が必要だ。この釣りはカカリのマキエ釣りなのである。船長のマキエのタナに合わせ潮の向きや速さを見て探る事も必要だ。

「うたせ真鯛」のうたせとは、ウタセエビのことでうたせ網で獲った海エビの事を言う。この海エビの口から鈎先を入れ頭の角の付け根部に鈎先を1mm程出して刺す。ハリスとエビの角度が90度になるように刺す。エビが弱らないように回転しないようにすることが釣果につながる。鈎がエビの脳みそに触れないように刺すようにするのがコツだ。基本仕掛は胴突きの3本鈎。船を錨で止めてのかかり釣りで真鯛のタナを探る。釣り座が潮下の場合は仕掛を潮に応じた錘でトン・トンと錘を飛ばして探るおんばせ釣方(とんばせ釣方)ができるが、フカセたり飛ばしたりする場合は潮や廻りの状況を判断して他の乗船者に迷惑のないように心がける。今回の釣り方は仕掛が着底して馴染んだら誘いながら巻き上げてタナを探る巻き上げ釣法だ。餌取りの多い場合は、タナを上げて探るのに捨て糸を3m〜9mと長く取ってアタリを取るのが釣果につながる。

※幸徳丸ではヒラメ・真鯛のリレー釣り1日便以外に、1日ヒラメ便、1日真鯛便も行っていますので確認して釣行ください。

※幸徳丸では、CHANNEL MARK 30号2.7mがま船 真鯛ハイパースペック3.0m、3.6mが実釣できます。ご希望の方は遠慮無くお申し出ください。

タックルデータ

ヒラメ仕掛 プロヒラメ遊動仕掛、捨て糸 20〜50cm、錘 60号
マダイ仕掛 幹糸 フロロカーボン6号、ハリス フロロカーボン5号 1.5m〜2m、鈎 真鯛王11号 12号、捨て糸 4号30cm〜の胴突き3本鈎仕掛

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