3月上旬の京丹後沖はまだまだ気象が不安定で海上も時化が多い。

今回は、京都宮津港を出船基地とする光洋丸の今岡厚志船長に浦島グリの流し釣りを案内して頂いた。

光洋丸も今年初の浦島グリの釣行で今日からポイントを探るとの事。これから始まる浦島グリでの流し釣り、根魚・青物等何がアタルか楽しみだ。宮津港を光洋丸に釣り人6名で朝7時半に出港、海上の冷たい風が頬を刺す。

ポイントの浦島グリまでは宮津港から40km以上はあるだろうか。2時間ほどの時間を要す。9時半過ぎに水深120m〜140mの浦島グリポイントに到着、私は左舷舳先で竿を出す。

仕掛けは沖メバル五目サビキだが、不意の大物対応も含めてハリスは6号の物を使う。餌は光洋丸がホタルイカを用意してくれるのでこれで十分だが、自分で鯖の切り身等を持って行くのも釣果につながる。

スパンカーを張り船長の「水深120m！」の合図で釣りを開始した。

胴突7本鈎の仕掛にホタルイカを刺す（足ばかり取られる時は、胴を外し目の間に鈎を抜き刺す）。錘から仕掛が重ならないように投入。魚群探知機の魚影は底から3m程のベタ底の反応で潮も動かず活性が悪いようだ。このポイントは根が荒いので底を丁寧に取って大小の誘いを多く入れて、底〜4m（仕掛は6mなので底から10m程）を誘う。潮が動かない時は特に多様な誘いを入れる。ただし誘い後の喰う間合いは取る。

アタリが無ければ底まで誘いながら戻し、これを繰り返す。

底を取り誘い上げたところで・・明快なアタリだ・・追い食いを試みるが乗ってこない！今年初の浦島グリの魚は36cm良型の沖メバルで始まった。

その後も単発ながらベタ底で良型のシロソイ（タヌキメバル）等が顔を出してくれた。この日は船長も今年初の浦島グリでの流し釣りでポイントの状況を確認しながら移動する。

125m〜140mのポイントに移動。魚影が底から8m程まで出ているようなので錘が着底したら、底ダチをしてゆっくり竿先を上げて誘い、誘い上げた分を、竿先を海面まで戻しながら巻き取り底から6m（仕掛が6m程なの海底から12m程）タナを探る。6m誘い上げた後、誘いながら2m送り込むと竿に重い魚信！聞きアワセルとラインが出る。

青物のアタリだ！ハリス6号・鈎が細軸の銀ムツ16号なので慎重に巻きあげ取り込むと姿を見せたのはメジロの68cmと74cmに38cmのアラの3連で、ムツ鈎1本が完全に伸ばされていた。メジロが3本掛かっていたのだろう。この後も単発ながらシロソイや沖メバルを追加この日は沖メバル26cm〜39cmが7匹、シロソイ20cm〜38cmが6匹、アラ36cmが1匹、ガシラ24cm〜34cmが2匹、メジロ68cm〜74cmが2本と五目釣り成立して午後4時に納竿、宮津漁港に帰港とした。

ようやく浦島グリの流し釣り開始！これから暖かくなるにつれて沖メバルは活性が良くなり数釣りが楽しめる。浦島グリは魚影が濃く今回も潮が動かないにも関わらず魚は顔を見せてくれた。また潮が動くときは胴突き根魚仕掛・天秤釣り等の仕掛で狙うユメカサゴ（ノドグロ）も見逃せない

※この釣りは根掛かりが付き物なので錘と仕掛の予備は多めに用意する事が必要。

※光洋丸では専用仕掛けを販売している。

※エサ

※光洋丸でホタルイカを用意してくれているが、魚の切り身やスルメイカの短冊等を前持って用意していくと手間がはぶけて釣果につながる。シロソイ、アラ、カサゴ等の根魚にはヒイカ、小アジ、カタクチイワシを。小さいものは一匹掛けする。

※ポイント

まずこの釣りの注意事項の1つに仕掛の投入がある。船長の合図で一斉に仕掛を入れたとしても、120m以上の水深で潮・風の影響をうけて糸フケが出過ぎると、オマツリの原因になる。仕掛の落とし込みはスプールにブレーキを掛けながら廻りの乗船者のラインの出方を確認して自分のラインが交差しないように注意する。再投入の時は船長に確認後、周辺のラインを見ながら落とし込む。錘が着底したら、底ダチをしてゆっくり竿先を上げて誘い、誘い上げた分竿先を海面まで戻しながら巻き取り底から5〜6mタナを探る。アタリが無ければ底まで誘いながら戻し、これ繰り返す。沖メバルのポイントは海底〜15mとシロソイよりも上のタナを探る。