田中滉大(たなか・こうだい)
「夢はシングルファイトで300kgオーバーのクロマグロを仕留めること」
24歳にして人生の全てをクロマグロに捧げ、アスリート顔負けの肉体作りに取り組んでいる。10代からキハダマグロに触れ、学生時代にはノースカロライナで250㎏クラスのクロマグロもキャッチ。国内でも180kgを仕留めている。オフショアビッグゲーム界の若きホープ。

150kg級、どころか200kg級が飛び交う6月の玄界灘
例年、6~8月にクロマグロの回遊がある玄界灘。また、この時期は運が良ければ海がまっ白になる産卵に遭遇する場合もある。2025年はどうなのだろうか。
田中の知り合いである現地の漁師からの情報によると、「アベレージ200kg、250kg級の巨大クロマグロも漁獲されていて、今年はデカい」というものだった。釣行前日、新大阪駅から新幹線に乗る田中はその情報に心躍らせ、目の奥にメラメラと闘志を燃やしていた。この移動日にも各船から釣果情報が入って来て、翌日からお世話になる遊漁船もヒットコールの後から連絡待ちの状態だ。おそらく海上では長時間にわたる釣り人と巨大マグロの激闘が続いているのだろう。

200kgを見据えたタックルセッティング
新幹線を新下関駅で降り、ホテルで翌日から始まる激闘に向けて入念な準備をする。使用するロッドはテスト中の『LUXXE RAYGRIT(レイグリット) S70/12+』、それに合わせるリールは25ソルティガの25000番、PEラインにオッズポートの12号、リーダーはナイロン270LBをFGノットで結束する。狙うは200kgオーバーの巨大マグロ、タックルセッティングに妥協は無い。

しかし、意外なことにFGノットの編み込みが少ない⁉一般的にFGノットは編み込み上下1セットを1回として10~20回編み込み、10回ほどハーフヒッチで固定するもの。ところが田中のFGノットは編み込み回数が7回、ハーフヒッチが4回とあまりにも少なかった。「全然大丈夫ですよ。12号なんて編み込み多くても締めきれないので、この回数で十分です」と田中は言いながら、ワセリンを結び目に塗り込んで、ノットを締め上げる。
「明日はこのでっかいルアーたちで釣りたいですね」
そう言って、猛闘犬丸の300mmのダイビングペンシルと240mmのポッパーにクエ(モロコ)の40号で自作したフックを取り付ける。
「明日はメインは70/12+に300mm、サブで73/12に250mmで行きます。もう釣れる気しかしないですね」と頼もしい意気込みを聞いて就寝した。

2025年6月2日、釣行初日
今回お世話になったのは下関市の安岡漁港から出船する遊漁船 ”OceanDreamer“。普段はヒラマサキャスティングをメインに夏場はマグロやカツオなども狙う29歳の船長が舵を握る遊漁船だ。前日は18:30ごろ、帰りしなにナブラが沸きヒットしてファイトが始まったそうで、魚が上がったのは真っ暗になった20時だったとのこと。

ナブラが出始めるのも昼頃からだからゆっくり出船しようということで、出船時間は午前9時。

田中も十分な睡眠が取れ、準備は万端。いざ、巨大クロマグロの待つ海へ出る。港を出てポイントまでは2時間ほど西へ走るとのこと。海域は玄界灘、宗像沖ノ島周辺海域だ。田中を含めた撮影クルーもキャビンやデッキでポイントまでゆっくりする。

1時間ほど走っただろうか、田中がふと起き上がって右舷を見ると、急にマグロが跳ねだした。
「出た出た出た!3時3時の方向!」
その大声で船上がいっきに慌ただしくなる。キャビンに入っていた撮影クルーも慌てて撮影の準備を初め、船長もナブラへ向かって舵を切る。船も全速力でマグロを追うが、時速80kmで泳ぐという説もあるクロマグロ、移動が速い。マグロの動きを先読みして25ノット(時速約45km)ほどで船をつけに行く。しかし船が近づくとナブラが沈み、少し離れた場所でまた、沸き始める。
何度かトライし、ようやく射程圏内に入り、田中がナブラの先頭に向かってフルキャストでルアーを入れる。船のプレッシャーでナブラは沈んだが、間違いなく下にクロマグロはいる。誘い出しで出るか…。
80kgぐらいの群れだったけれど1匹だけ田中の目に映ったマグロは200kgを越えていたという。「1匹デカいのいたね」と船長も。

キャストして着水、1アクションのあと1分ほどルアーを浮かせる。
1分間のポーズというと長く感じるかもしれない。しかし、アングラーがルアーにアクションを加えなくても、海には波があり、細かい波に揺られて垂直に浮いた状態のルアーがロールアクションするのだ。田中曰く、ルアーを動かしすぎると、ミスバイトが多くヒットに繋がりにくいのだそう。

しかし、田中のルアーに魚が出ることなく、ナブラが完全に沈んでしまった。
鳥山、水しぶきを探して走り回る

ナブラが沈んでしまい、また1から魚を探すところから始まる。船首に立ってマグロを探す田中の目は、まさに鷹の眼。レーダーでもついているのかと思うほど、遠くの鳥も目で追っている。
たまに単発でマグロが跳ねるが、2kmほど離れていて到底追いつけない。沈まないナブラを求めて、船を走らせる。しばらく沈黙が続くが昼過ぎ、ついに見つけたスーパーナブラ。エンジンの回転数を上げ、全速力で直行する。沈むな、沈むな、沈むな。船に乗っている皆がそう願うなか、射程圏内に到達した。
ところが、マグロは沈み、代わりにイルカの大群が入ってしまったようだ。
「奥でマグロも跳ねてる!下にもおるかもしれないから投げろ!」
船長も一か八かにかけて指示を出す。がしかし、今回もルアーにマグロが出ることなく、完全にイルカに入れ替わってしまった。

その後も、遠くで単発で跳ねるケースは続いたが、沈むのが速く、射程圏内に捉えることができなかった。しまいには朝、最初のナブラを見つけた周辺に居残った船からヒットコールが掛かってきた。戻るのに1時間はかかる。間に合わないが一応、ナブラを探しながら戻ることにした。

16時ごろ、ポイントまで戻ってきたが、時化の予報が早まり、白波が出始め、船もばったんばったん揺れる状態に。安全第一ということで、この日は納竿し港に戻った。港に着くころには風もさらに強くなり、さらに大雨まで降り始めた。撮影クルーの誰もが肩を落とす中、田中一人だけ、眼の奥の炎が強くなっていた。
釣行2日目、北へ向かうか?いや…
翌朝、小雨は降っているが風は落ちた。不幸中の幸いというべきか陸風だったのでうねりが入らず、海は穏やかになっている。この日も9時過ぎに出船。前日は西に走ったが、夕まずめに北側の角島沖でスーパーナブラが発生し、4キャッチという情報が入ってきていた。迷いながらも、船長は北に向かおうと言い、北に船を走らせる。田中は船長を信じている。魚のいる場所へ必ず連れて行ってくれると。だからこそチャンスは絶対つかむという意思がポイントへ向かう途中、海を眺める田中の背中からひしひしと伝わってきた。
安岡漁港から北に向かい、蓋井島が近くなったところで突如、船長が西へ舵を切った。「自信のある海域にいかせてくれ、絶対にチャンスを作る」といい、迷いが晴れたようだ。田中の情熱が船長の心にも火をつけたのだ。その情熱は撮影クルー全員の心にも火をつけた。釣れる気しかしない!

1時間ほど船を走らせ前日の朝、ナブラが起きた周辺海域へ到着した。流れ藻がしばしばあり、走り回ってダメだった前日の教訓から、船長は「この辺りで誘い出しをしよう。近くで跳ねたら急行する。多分昼頃に魚が跳ねだすだろう」と。
その言葉を信じ、田中も誘い出しで狙うことにした。テスト中のRAYGRIT 70/12+、7フィートの竿でPE12号を背負っているとは思えないほどの飛距離が出ている。現場主義の田中と、がまかつ竿設計者が幾度もテストを重ね、理想の竿に仕上げているのだ。
1時間ほど誘い出しをしていただろうか、突如、船の前方11時方向でマグロが跳ねだした。
しかも沈まないナブラだ!

船は一気に全速力までギアを上げ、ナブラへ急行する。鳥山と一緒にマグロも動くが、船首に立った田中が手信号で的確に群れの先頭を船長へ指示する。振り落とされそうになる船速で急行するが、やはりエンジン音がするとベイトが怖がってナブラも沈んでしまう。

しかし、昨日とは状況が違い、限りなくナブラに近づけている。これならばマグロの直上にルアーを落とすことが可能だ。「これはもらったか⁉」そう誰もが思った。

着水、1アクションからのロングステイ。
「出た!!」

田中のルアーに洗濯機ほどの黒い巨体が喰いついた。
「あかん、乗ってない」
惜しくも鈎掛かりしなかった。
田中はヒットしたマグロの変な所に鈎が掛からないよう、またリリースしやすい様に、シングルフックにこだわっている。
「シングルフックはトレブルフックに比べて出てからフッキングに持ち込める率が低いですが、ヒットした時のキャッチ率は断然にシングルなんです。シングルフックだと、だいたい5発出て1ヒットぐらいだと思いますよ。でもそれでいいんです。トレブルだと掛かりどころも心配しながらファイトしないといけないので。200kgクラスの魚相手に不安要素があるままファイトもしたくないです。基本的に僕はプライベートでもシングルなので、こんなもんですよ。見ててください。必ずヒットしますから」と田中。船上の誰もが興奮する中、一番冷静な24歳であった。

ついに来た!5度目の正直
スーパーナブラを前に冷静な田中が言った「5発出て1ヒット」がまさか本当になるとはまだ誰も思っていなかった。
2日目最初のチャンス以降も、2~3回、船が急行できる範囲でスーパーナブラが発生し、ナブラにルアーが入ったり、直前で群れが沈んでしまったり。周りの遊漁船もナブラの情報を聞きつけ、OceanDreamerのいる海域に集まってきた。「ほかの船が追いかけてくれるから、そのうちこっちに逃げてきますよ」と余裕の田中。周りの船が血眼になりナブラを追いかけまわしている。射程圏内ではないが、船の割と近くでも跳ねるがあえて追いかけない船長。マグロから寄って来るのを待つ作戦に変更したのだ。とはいえ、船長と田中は一言も交わしていないし、事前に打ち合わせしていたわけでもない。この二人は本能的にマグロの動きを読んでいたのだろう。まさに” 動かざること山の如し”ドシっと構えている。

すると突然、船前方2時方向300mほど先でナブラが発生。と同時に船後方6時方向でも200m先ぐらいで同規模のナブラが発生。
「鳥がこっち向かってるけ、このナブラは合わさるよ!」と船長が言う。すると本当に両方のナブラが近づいてきた。そして訪れた本釣行最大のスーパーボイル!東京ドームほどだろうか、船の右舷側が一面マグロになった。

田中は冷静に群れの先頭めがけてルアーを投入する。
「ドバァッ!ドバァッ!」
田中のルアーに何度もマグロが襲い掛かる!マグロも超高速で泳いでいるので、ルアーが弾き飛ばされ、フッキングしない。3回ミスバイトがあり、投げなおすためにルアー回収しようとした瞬間、ルアーの真後ろから、カメラでは追えないようなスピードでマグロが、田中のルアーを丸呑みした!

13:23 クロマグロとの激闘の火ぶたが切られた。
右舷の船べりでヒットし、そのまま船の下を通りすぎ左舷方向に猛烈なスピードで走る巨大クロマグロ。けたたましいドラグ音が船上で鳴り響いている。いきなりヤバい角度のファイトだ。しかし田中は冷静に竿を海中に突っ込み、PEラインが船にこすれないようにガイドを外に向ける。

船長もフォローを入れ、マグロとファイトがしやすい様に、12時方向に魚が走るように船を動かす。冷静に体制を整え、船首に立つ田中。
「ほら!言ったでしょ!5回目なんですよ!去年もそうだったんです!」
これまで冷静に振舞っていた田中だが、二日間の長い沈黙を破ってのヒットだけに、興奮が隠せない様子。しかしやり取りは落ち着いて、マグロのファーストランは糸と竿を一直線にして耐える。

「初期ドラグは16kgです。あまり最初からかけすぎると危ないのでここから徐々に負荷を掛けていきます」
冷静に解説してくれている間もクロマグロのファーストランは収まらない、100mほどは糸が出されただろうか。「船を前進させてください」と田中は船長へ指示を出す。糸が出し切られる前にマグロとの距離を詰めるのだ。ファーストランが和らいできた。ここからマグロを寄せに掛かる。ドラグを半回転締め込み、自作のギンバルを装着しロッドを立てる。

「ロッドエンドをなるべく下に持ってきて、竿を80~90°立て切ってファイトすると、竿がマグロの引きや重さをほとんど吸収して反発で浮かせてくれるので、体が楽なんです」
竿と糸と鈎で繋がった先には紛れもない巨大魚が掛かっているが、とても冷静に解説してくれる。船長も思わず「田中君、余裕やな」と笑っている。

ついに現る”ブラックダイヤモンド“

“曲げて獲る“がコンセプトのRAYGRIT。がまかつのお家芸ともいえる胴から曲がり込み、その粘りと反発力でじわじわとマグロの体力を奪う。
しかし相手も推定150kgをゆうに超すクロマグロ、一筋縄では寄ってこない。寄せては出され、出されては寄せてを繰り返す。その間もずっと竿は立てっぱなしだ。握力が疲れてきたら腕で竿を抱え込んで、腕が疲れたらまた持ち変える。しかし竿の角度はずっと80~90°を保っているのだ。


「この角度です」
オフショアのファイトではロッドを立ててもせいぜい45~60°程度のケースが多く見うけられる。
「80~90°まで竿を立ててこの角度で耐えることで竿がマグロの引きの大部分を吸収するので人は楽なんです」
そう解説してくれながらシャッターチャンスまでくれるパフォーマンス。
「あ、指が攣る。すみません、水もってきていただいてもいいですか?」
余裕に見えてもそれなりには負荷は掛かっている。
「やり取りが余裕でも知らず知らずのうちに脱水状態になるので、仲間のサポートは必須です。水はこうやってこまめに飲んでくださいね」
と指が攣っているのに丁寧に解説してくれる。

「ファイトが限界になったら、仲間同士で変わるのもありです。みんなで獲った一匹もまた、良い思い出になりますよ!無理をするのはご法度です」
SNS上ではちらほら皆で釣りあげたクロマグロもUPされている。それもまた釣りの醍醐味だろう。

「でもRAYGRITはスタンディングのシングルファイトで獲るための竿です。こうやって曲げて耐えていれば、そのうち上がってきますよ。ストレートポンピングでも無理やり寄せることはできるのですが、アレは腰への負担とリールへの負荷がものすごいです。たまにリール壊れちゃったという投稿も見ますよね?たぶんあれはストレートでやってたんじゃないかな。僕のファイトはロッドにしっかり仕事をさせるのでリールにも優しいですよ。たぶん」
そしてさらに、
「今から思いっきり竿曲げますよ!カメラマンさんカレンダーの写真撮ってください!」と来年のがまかつカレンダーのためのサービスショットも見せてくれる。カレンダー写真がどの1枚になるのか楽しみだ。

田中のあまりの余裕っぷりに「これもらったな」と船長も自信たっぷりだ。あまりに余裕のファイトを見せ、解説もしてくれていたので、30分ぐらいしか経っていないと思ったが、時計をみると1時間10分経っていた。普通、1時間以上もファイトをしているとアングラーの体力が削られ、限界になってくるのだが、田中は顔色一つ変えず冷静にやりとりを楽しんでいる。
「こうやって、ファイトが長くなると人がしんどくなって冷静な判断ができず、竿をダメな角度まで立ててしまったり、船底でラインをこすってしまったりして、バラしてしまうんですけど、この竿は本当に楽に耐えれて、ダメな角度がついてしまっても折れにくいんです。”人に優しく魚に厳しいロッド”ですね」


「あと30mほどなので魚が見えてくるはずですよ」
また、船の上が慌ただしくなってくる。そう今回はリリース。貴重な資源であるクロマグロをデッドリリースするわけにはいかない。田中の私物のマグログリップがキャビンから出てきた。フィッシュグリップをビッグライトで100倍にしたような、そんな道具だ。
「マグロをつかんだら船長は微速でエンジンを回してください。マグロに呼吸させて体力を回復させます」
冷静ながらも慎重な面持ちになってきた。そして船の下で旋回する魚体が遂に見え始める。「でかい!」どこからともなく声があがった。しかし、ここからが一番難しい。ぐるぐると船の下を回りながら上がって来るマグロ、とっさの動きに対応できるように、ここまでずっと竿を立ててファイトをしていたが、ギンバルから外しロッドを脇に持ち替えた。


「魚が近くなったら船の影を嫌って急に走り出したり、船底で糸がスレてしまうので、すぐに対応できるように脇に持ち替えてください。」
魚が船尾の方向に泳ぎ出し、田中も船尾まで移動する。
「もう一回前に回します」
そういいながら、巨大魚を船首方向へ誘導する。まるで手綱を握っているかのように主導権は田中にある。そしてついに浮いた。

「今!今!」
サポートで入ったスタッフがとっさにマグログリップで口を掴む。
15:12 1時間49分にも及ぶ激闘は、田中の勝利に終わった。


蘇生のために船を走らせながら船縁でメジャーを当てると尾叉長200cm、推定重量160kgの紛れもない大型クロマグロだった。
それにしても、160㎏のクロマグロと1時間半にわたり激闘をした直後だというのに、田中の表情は涼しげである。いや、あまりにも余裕がありすぎる。普通1時間半も竿を立て続けたら、体重100㎏の筋骨隆々のアングラーでさえバテバテになるものだ。それどころか、二人、三人で交代しながら、ようやく釣り上げるようなサイズである。体重65㎏にすぎない田中が、なぜシングルファイトで飄々と仕留めることができたのか。
「RAYGRITは、僕がシングルスタンディングファイトで300㎏のクロマグロを仕留めるために鍛えた竿だという、ただそれだけのことですよ」
人生で数少ないチャンスを勝利で終えるために、使う道具は信頼のできるものを選んだ方がいい。
船を4ノットほどの微速で前進させながら、激闘を楽しませてくれたマグロの蘇生、体力の回復を図る。20分ほど船を走らせ、マグロも自ら尻尾を振り始めた。体力が回復してきたのだろう。

名残惜しいが、お別れの時間。田中は釣れてくれたクロマグロに「ありがとう」と言ってリリースした。力強く泳いで大海原へ帰っていくクロマグロ。一瞬、マグロと田中の目があったように見えた。


もっと大きくなれよ、また会おうな、次合う時は300kgだ
そんな心の声がかわされていたのかもしれない。