GAMAKATSU がまかつ

新生 がま磯アテンダーⅢ 第三世代にとって
「アテンダーⅢ」とは…。
進化した胴調子と新たにもたらされた
革新の操作性能に驚愕
しかし、まぎれもなくそれは
アテンダーだったのだ

ストイックなフィッシングスタイルから”グレの鬼才”と呼ばれる松田稔さん。その松田さんの強烈な個性と、圧倒的な釣果にあこがれる釣り師集団が「名釣会」だ。
今回集まってもらったのは、名釣会の第三世代といわれる4人。あこがれの師が作り上げた、いわば魂のかたまりともいうべきアテンダーⅢの最終プロトを、長崎県五島列島ではじめて使ってもらった。皆少々興奮気味だったが、各人のアテンダーⅢのイメージはどうだったのか…。実釣シーンを絡めておおくりすることにしよう。

粘り強く曲がるアテンダーⅢ、
魚が突っ込んでもそれ以上走らない

岩﨑秀雄いわさき・ひでお

でっかい尾長グレを求めシーズン中は30回以上の釣行をこなす。自己記録は尾長グレの63cm。ホームグラウンドは高知県の沖ノ島と鵜来島。昭和53年生まれ。

岩﨑秀雄 写真

普段は高知県の沖ノ島や鵜来島で大型尾長狙いでサイトフィッシングを実践している岩﨑テスターも五島列島は初めての釣行。午後から上がったのは「ハセタ瀬」という磯だった。

この日、岩﨑テスターはアテンダーⅢ1.5号5.3mを使用。あいにく背後から強い風が吹き荒れるという悪条件だったが、いざ蓋を開けると、とにかく小型グレの猛攻だった。ポイントを変え、タナを変え、いろいろ手を尽くしてみるものの竿を曲げるのは30cmに満たないグレばかり。どこを攻めてもサイズアップしないという状況が続いた。

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小型グレ対策で、オキアミをバラバラと撒き、タイミングをずらしてサシエを入れる

午後1時半を回ったころ、フラフラしていた潮が左へと流れ出した。状況が少しよくなりかけているのかもと期待していた午後2時半。
それまで手前を狙ったり、遠投も試みていたがどちらも小型グレの巣窟。そこで中間距離に狙いを定め竿1本強のタナを攻めてみる。これが思惑通りで待望のヒットに結び付いた。
やり取りは痛快だった。掛けた直後のパワフルな引きをいなし、さらに手前にきてもなお突進するグレ。それに呼応するように竿はきれいな半円カーブを描き、胴でしっかりと引きを受け止めているのが分かる。
仕留めたのは40cmの良型口太。

「普段あまり深いタナはやらないので、はじめは苦戦したんですけど、タナをしっかり合わせたら釣れてくれますね」

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「胴からしっかり曲がってくれて最高にいいですね」とやり取りを楽しむ岩﨑テスター

20分ほどして2尾目がヒット。これは40cmに少し足りないサイズだったが、同様にパワフルな引きを味わわさせてくれた。
さらに午後3時半に3尾目を追加。岩﨑テスターの釣り座のすぐ前にはシモリがあり、その向こう側、10mくらい沖を狙ってのヒット。ただ、あまり沖を狙うとなぜか小型グレが連発するので中間距離狙いというのがひとつの攻略の鍵だった。仕留めたのは40cmの良型口太。

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「曲げ込んでもラインが切れる気がしない」。これは痛快以外の何ものでもない

「アテンダーⅢ1.5号はやり取りしていても全然ハリスが切れる気もしないので強引にやり取りできるし、胴からしっかり曲がってくれて最高にいいですね。余裕で大きい魚を取れると思います。バネのような竿ですけど張りがあって、ちょっと大きめのウキでも普通に遠投もできるのもメリットですね」と岩﨑テスターは締めくくった。

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きれいなカーブを描くロッド。これぞアテンダーⅢの曲がりだ

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中間距離に潜んでいたパワフルな40cmクラス

胴に乗る竿だが仕掛けが振り込みやすく
コントロール性能抜群

山中久志やまなか・ひさし

レコードは尾長グレの59㎝。高知県の沖ノ島や鵜来島に、尾長シーズンは30回以上通いこむ。昭和53年生まれ。

山中久志 写真

山中テスターは五島列島には初上陸。ハセタ瀬に上がったが、おりしも強風下。今日はそれにも負けない細身の竿の存在が心強い。
この日、アテンダーⅢ1.5号5.3mを使用。沖に向かって、磯の右端に陣取った。強い風が背後から吹き付けるという条件なので磯際に着目して攻めてみるものの、小型グレが連発。
遠投し、かなり沖へ流しても掛かってくるのは30cmに満たないサイズばかり。はたして良型グレはこの磯周りにいるのだろうかという疑念にとらわれる。

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目の前にはいかにもという潮目が出現したが…食うのは小型グレ…

小型グレの猛攻で時間を費やしたが、午後3時15分に状況が好転した。
「マキエとかっちり合うよりは合っていない方が、アタリがある感じがします。思い切って外した方がいい気がしますね」と、マキエとサシエをズラし、竿1本強のタナで少し手前を流す。
するとウキがスッと入っていく。タイミングよいアワセが決まるとアテンダーⅢがきれいなカーブを描いた。節の順番に同じ力で曲がっていき胴に力が伝わる、まさにそんな表現通りの曲がりだ。仕留めたのは40cm級の良型口太。

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流しても食わないので竿1本強のタナで近めを攻める

「アテンダーⅢ、文句なくいいと思います。40cmくらいの口太なら簡単に上がってきますね。胴でためるような感じ。また、胴に乗る竿でありながら仕掛けが振り込みやすくコントロール性能もいい。今日のように強い風でもそれほど操作に支障は出ませんでしたね」

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「胴でためるような感じ」。そんなやり取りを楽しむ

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翌日は、黄島の中ビローでアテンダーⅢ1.5号5.0mを使用し40cmクラスの引きを堪能。
「操作性は5mの方がいいのかなという感じ。高い所なら5.3mの方がいいかなと思います」

磯際へ突っ込んでいく
グレのパワーを受け止めるアテンダーⅢ

敷地翔太朗しきじ・しょうたろう

ホームグラウンドは高知県沖ノ島や鵜来島。大物を狙い年間40日ほど釣行。尾長グレの記録は64.5cm。平成5年生まれ。

敷地翔太朗 写真

ハセタ瀬では敷地テスターは、アテンダーⅢ1.5号5.3mを使用し、沖に向かって、磯の左端に陣取った。このポイント、近投、遠投などいろいろ手を尽くしても掛かってくるのは30cmに満たない小型グレばかり。時間が経過するだけでサイズアップしないという状況が続いた。

午後3時を回ると敷地テスターのポイントは顕著な当て潮になってきた。そこで竿1本のタナに設定し手前のサラシに集中。するとサラシの泡の先でウキが入っていく。一呼吸おいて竿を起こすと強い引きが訪れた。磯際へ重々しく突っ込んでいくグレ、しっかり胴でそのパワーを受け止めるアテンダーⅢ。仕留めたのは41cmの良型口太だった。

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強風下という悪条件で竿の操作性ややり取りのしやすさに助けられた

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きれいなカーブを描くアテンダーⅢ1.5号。
40㌢級口太の引きも余裕でためることができる

午後3時17分、続いて2尾目がヒット。アテンダーⅢがくせのない美しいカーブを描いて、良型グレのパワーあふれる引きを粘っこく胴で受け止めているのがよく分かる。強い引きを存分に楽しみながら仕留めたのは45cmの見事な口太。

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際で突っ込む良型口太。
そのパワーあふれる引きを粘っこく胴で受け止める

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パワフルな45cmクラスが粘り腰に降参した

「アテンダーⅢ1.5号はぐっとためてもけっこう曲がってくれます。45cmクラスでもまだまだ全然大丈夫。すごくバランスが取れているし粘っこい。アテンダーらしいというか、Ⅱよりももうちょっと粘りがあるというか、そんなイメージです」

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41cmを仕留めてにっこり。「まだまだ余裕です」

粘り強く曲がるアテンダーⅢ、
魚が突っ込んでもそれ以上走らない

山﨑康弘やまさき・やすひろ

ホームは沖ノ島、鵜来島。年30回ほど釣行。サイトフィッシングでのフカセ釣りにはまり、高知県の沖ノ島や鵜来島に年間30日ほど通いこむ。尾長の記録はなんと、70cm。昭和58年生まれ

山﨑康弘 写真

午後からの磯上がりだったが、風が強く、なんとか上がることができた磯はハセタ瀬。この日、山﨑テスターはアテンダーⅢ1.5号5.3mを使用。磯の中央部に陣取った。

スタートから小型グレの猛攻だった。際を狙ったり、沖目を狙ったりしても結果は出ない。いかにも!というような払い出しやヨレなどを狙っても釣れるのは30cmに満たないサイズばかりで大苦戦…。

午後3時40分、マキエとサシエをズラす作戦で、小型グレ猛攻の間隙を縫って待望のヒット。五島のグレのパワー溢れる引きにアテンダーⅢ1.5号がきれいな半円状のカーブを描く。仕留めたのは40cm弱の口太だった。
「魚はそれほど大きくないですが、竿の粘りをまずは感じることができましたね」。

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まず1尾目は40cm弱を仕留めた

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胴の粘りを感じその感触を味わうように竿を曲げる山﨑テスター

やがて潮は左斜め沖へ流れ垂涎の潮目も出現。タナを竿1本半に設定し、10mほど沖を狙うとウキが海中へ。すぐさま竿を起こすとズンという感じで重みが乗った。
何度か強い締め込みがあったが竿全体に重みを乗せたままスムーズなやり取りを展開し、ほどなくタモには45cmの良型口太が収まった。「けっこう粘り強く曲がってくれるので、魚が突っ込んでもそれ以上走りません。全然余裕で取り込むことができました」と山﨑テスター。

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余裕で取り込んだが、タモにずっしり感じる45cmの重量感に改めて竿の凄さを感じる

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当日の最大は45cm。
「突っ込まれても安心なやり取りができました!」

夕方という時間的な時合いの訪れか、20mほど沖の潮がよれているポイントに狙いを定めるとまたヒット。仕留めたのは42cmの良型口太。次に30mほど沖のヨレへ投げて43cm。

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風波の中、山﨑テスター4尾目。アテンダーⅢとともに本領発揮だ

風が強い中でも、臨機にここというポイントを的確に狙えるのはまさに竿の恩恵。
胴に乗る竿でありながら、先調子的な感覚で振り込みなどの操作性が秀逸という、アテンダーⅢの高い性能もしっかりと実証された釣行だった。

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スムーズなやり取りを展開し難なく浮かせにかかる

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山﨑テスター(左)、岩﨑テスターダブルヒット。沖にはいかにも!という潮目ができている

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翌日は黄島の中ビローでアテンダーⅢ1.5号の5.0mを使用。40cmクラスを掛け胴に乗る曲がりを楽しんだ