GAMAKATSU

仁淀の鮎が宙を舞う
Mの快進撃
妥協なき最軽量 23cmを抜き上げる底力

ただ軽いだけじゃない、
ダンシングマスターの真価とは

長さ9.0mにして重さ183gという、がま鮎史上最軽量を誇るダンシングマスターのMタイプ。肉薄で柔いだけの竿かと思われがちだが、「前作のダンシングスペシャルよりシャンとしていて張りがある。」と、がまかつフィールドテスター西森康博は語る。高知県がホームエリアで、今回の竿の開発にも携わった西森とともに、Mというパワーの実釣力を取材してきた。

この日ポイントに選んだのが、高知県仁淀川。連日の酷暑と晴天により、渇水と垢腐りが目立つフィールドだ。入川してみると、ぬるい。なるほど、オトリ屋でテクニカルになってきているとは聞いていたが、鮎がナーバスになっているのもうなずける。

朝一、早々に野鮎を掛けたが、続かない。

西森

オトリ鮎を綺麗に泳がさないと追われないですよ。

と、西森。

元気な鮎をどんどん入れられる状態なら、自然とこれがクリアできるのだろうが、今日はそうもいきそうにない。こういう時、Mの粘りある柔軟さが真価を発揮する。細い糸を使って鮎への負担を軽くできるからだ。

平坦な、足裏~人頭大の石が敷き詰められているポイントに立ち、流れの筋を手前から奥へと、鮎を登らせては戻すのを繰り返しながら探っていく。

何度筋に入れなおしただろうか。まだまだ鮎が綺麗に泳いでいる。西森のオトリ操作もさることながら、竿の特性がそれをサポートしている。引き釣りにせよ、泳がせ釣りにせよ、ダンシングマスター特有のオトリのなまめかしい泳ぎがそこにあるという。

筋を探っていった先、太ももの水深程立ちこんだ辺りで大きく竿が曲がった。しっかりと竿を立てて溜める。やがて水面を割って飛んできた鮎がでかい。23cmはある。

西森

これくらいならMでも引き抜けます。胴から曲げる、しっかり溜める。これさえできていれば、20cm中盤くらいの鮎が掛かった時でも、抜かずに寄せれば取れますよ。

当日は多くの鮎釣り師が沈黙を続ける中、西森だけはその後も、22~23cmの鮎を複数回掛け、変わらず大きく竿を曲げて引き抜いていた。

朝はぽつりぽつりとゆっくりなペースで鮎を掛けていたが、ペースがあがらないので早めに昼食をとることにした。昼食後はリズムを掴み、宙を舞う鮎の数も幾分増えていった。聞くと、ダムの放水なども関係しているのだとか。

西森

Mの良さは、竿が良く曲がるので、釣り味が面白くバレにくいというところです。これは、鮎の皮がまだ柔らかいシーズン初期に特に威力を発揮します。また、硬い竿に比べて、溜めが作りやすいという点があります。良く曲がる竿は、立っている場所から下れないような状況や、小石が多くかけた鮎が流れにさらされ続けるような川で活きます。 20㎝前後の鮎が釣れるシーズンないしポイントでは、Mを1本持っておくことで釣りの幅が広がりますよ。また、さっきも言いましたが、胴から曲げる、しっかり溜める。 これを意識してもらえれば、例えば私の地元の新庄川や、安曇川、日高川龍神地区などの川幅が狭く、鮎のサイズが大きくなっても20cm半ばくらいの川であれば、通年M1本でも釣りができると思います。