その他大会・イベント 2023

がまかつ鮎釣り登龍門2023

2023-09-27

大会結果

開催日

2023年8月20日(日)

開催地

福井県吉田郡永平寺町

競技時間

8:00~12:00

参加選手

135名

審査方法

鮎の総匹数(オトリを含む)で順位を決定。 同匹数の場合は重量の重い方を上位とし、 総重量も同じ場合はジャンケンで順位を決定

選抜方法

トーナメント制

 

 

 820日、「がまかつ鮎釣り登龍門2023」が福井県九頭竜川にて開催。18歳から45歳までの135名が参加した。アユ友釣りの優れた技術と実績があり、人格、指導力、将来性を兼ね備えた、これからの時代を背負っていくであろう若き釣り人たちが全国から集い、熱い戦いを展開した。

 競技は釣り上げたアユの総匹数(オトリを含む)で順位を決定し、同匹数の場合は重量の重い方を上位とするという審査方法、使用する竿は1本のみでメーカーは問わず、ハリはがまかつバリを使用するという規定で行われた。大会エリアは鳴鹿大堰~福松大橋の間で、徒歩での移動をルールとした。

 

 当日は、台風6号接近時に上流のダムが放水した影響で水が少し濁ってはいたものの、全般的には悪くない状況。また今期は天然遡上が非常に多く、正午までの4時間ほどの釣りなら平均2030尾、さらに40尾台、50尾台へと数を伸ばす選手も出るのではないかと予想された。

 午前7時15分から、競技エリアのほぼ中間地点にある五松橋の下で開会式が行われた。その場で田嶋剛審査委員長は「ひとりひとりが自分の表現の場所としてぜひ輝いて、オンリーワンの思い出を作っていただきたい」と選手を鼓舞。その後、選手たちはオトリ3尾を受け取り、思い思いの場所へと散らばった。勢いよくダッシュで川を切る選手や、またエリアが広範囲なので、中には15分走り続けて釣り場に入るという猛者も見受けられた。「ゼッケン番号が出発の遅い143番なので、とりあえず下流の人が入っていないポイントまで走るしかないなと思って…。」というのは福井県から参加の櫻井敬澄選手。ちなみに結果的には合計39尾の釣果で5位に入賞し、意地を見せてくれた。「いつもは引き釣りなんですけど、引き釣り泳がせみたいな釣りをして釣果が伸ばせましたね」というのは競技後のコメントだ。

 

 前日までの状況から下流部の方がよく掛かるのではと予想されたが、「状況的にはあまりよくなかったです。背肩のポイントで引き釣りメインでパタパタ(笑)掛かった感じです(谷口輝生選手=京都府)」、「一番下に入っていましたがあまり調子はよくなかったですね。引き釣りでやっていたのですが、待って待ってという感じです(幸田貴光選手=岐阜県)」という展開も。

 一方で、上流部に入った選手が奮闘。谷口舞選手は「はじめの1時間くらい全然掛からなくて、そのあと場所移動して巻き返し、なんとか釣りました」。最初トロ場で56尾掛けたのだが、その後、分流の平瀬に移動し数を伸ばすことに成功。ナイロン0.4号の水中糸を使った丁寧な泳がせ釣りに徹したという。谷口舞選手は31尾の釣果で見事レディース賞に輝いた。

 検量を終えた最終結果は、予想通りに30尾を超える選手が続々…という展開になった。

 50尾という結果を叩き出した3位の堂谷選手は、鳴鹿大堰の500m下の右岸のヘチに入った。「2本の分流が合流してその下の肩になって落ちる手前くらいのところです。その辺りがいいのではと最初から狙いを付けて入りました。水中糸に複合メタルの0.07号を使った泳がせ釣りです」。

 53尾という見事な結果を残した2位の古田選手は、最初、上流のエリアの中程にある瀬に入ったのだが、状況があまりよくないので40分ほどで見切って場所移動。上流のチャラ瀬にたくさんアユがいるのを見つけ、集中的に攻めてみた。「もうほとんどそこで入れ掛かりです。泳がせるか、少し釣り上げる感じで攻めるとピューンピューンという感じだったです(笑)」。

 

 優勝の小野選手が入ったのは鳴鹿大堰の下の分流。浅い場所でナイロンの0.175号の水中糸を使い、ゆっくり泳がせて数を稼いだ。掛かるアユは大きくても18cmほどというのが分かっており、できるだけ魚に負担をかけないように細い仕掛けで攻めたのだという。注目すべきはその泳がせ方だ。

 「泳がせでは、横の動きを出してあげればすぐ掛かるんですよ。垂直(たて)引きといって垂直に引っ張る人はいるんですけど、真横に引く人はあまりいないんですよね。流れに対して真横に引いてあげれば、けっこう簡単に掛かかるんです」。テクニック的にはオバセを付けて横にスライドさせるのだが、テンションを掛け気味で引いたり、ゼロテンションで泳がせたり、その繰り返しが大事だという。

 また、釣ったのは全部違う場所だとか。「ほとんど全部“飛びつきアユ”なので、基本的に釣れた同じポイントで釣ることはしませんでした」。1尾釣れたら次の新しいポイントへ…というテンポのよい泳がせ釣りで63尾という珠玉の結果に結び付けたのだった。

 最後に田嶋剛審査委員長が次のように締めくくり大会の幕が下りた。

 「今回は釣果もとにかく凄いということで、驚きました。(優勝~3位の)お三方は、場所の見立て、釣り方などイメージがぴったり合っていたのでそれだけの釣果が叩き出せたのではないでしょうか。これからもアユ釣りの楽しさや魅力を伝えつつ、釣技を磨くこともさることながら、仲間を増やしていただいて、また来年の登龍門にぜひお友達を連れて参加してください」

順位氏名住所年齢匹数重量(g)
優勝小野 哲朗愛知県安城市40631,996
準優勝古田 尚也和歌山県有田郡34531,967
第三位堂谷 洋石川県加賀市42501,841
第四位福本 誠弥和歌山県有田郡23431,659
第五位櫻井 敬澄福井県福井市33391,128
第六位森本 剛浩三重県松阪市40381,532
第七位本田 裕太郎三重県度会郡36371,355
第八位酒井 武徳福井県福井市45361,397
レディース賞谷口 舞京都府京都市20311,128

※敬称略

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