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軽い × 掛ける × 曲げ込める New Style先調子 3つのF 軽い × 掛ける × 曲げ込める New Style先調子 3つのF
グレスペシャルF 竿画像

3つのF

1990年の誕生より脈々と受け継がれるグレスペシャルの血統。
競技やGチューンと派生したグレスペシャルシリーズに加わったFという新コンセプトロッド。
Fとは何か? グレスペシャルのFには3つの意味がある。

Fine 軽さによる繊細かつ巧みな操作性

初代マスターモデル口太のFから受け継がれたFine。それは繊細かつ巧みな操作性を意味する。
1号5. 0m178gが示すように、現行のがま磯シリーズでも最軽量の部類であるグレスペシャルFは、グレ竿であるにも関わらずチヌ竿を持っているかのような感覚で操作できる。高活性時の手返しよいアグレッシブな攻めはもちろん、喰い渋るグレに対してのセンシティブなアプローチにも大きなアドバンテージを与えてくる。軽量であることはまた、長時間の釣りにおける疲労感を軽減し、集中力を持続させることで、より多くのヒットチャンスをメイクするのはいうまでもない。

Fast 喰わせの精度を高める先調子

先調子をしめすFast。魚を掛けるまでの優位性でいえば、シャンとした先調子に勝るものはない。
穂先を短くした先短設計と相まって、正確無比な投入性能やラインメンディング性能は、がま磯の中でも屈指のレベルに仕上がった。沖の潮目やシモリへ向けて寸分違わず狙い通りに投入し、道糸を流れや風にとられぬよう軽快なラインメンディングを行えることで、必然的にヒット数が増加する。また、先太設計の導入によって、トレンドである大型ウキでのキャストも容易。飛距離もノーマル穂先に比べて13%ほどアップした。ウキを沈めて狙う際に明確にアタリを伝える穂先は、喰い込みもスムーズだ。

Flexible 先調子竿にはなかった柔軟性

先調子の磯竿の概念を根底から覆すFlexible。つまり柔軟性である。
グレスペシャルFは、先調子の最大の弱点であるはずの強い張りを、最新の素材と独自の設計理論によって取り払ってしまい、先調子という言葉からは想像できないほどの柔軟さを実現している。典型的な先調子の竿は、魚を掛けた際に強い張りが発生し、それにあらがうように魚が暴れて竿を叩いてしまう。ところが、グレスペシャルFは、荷重にあわせて竿全体がしなやかに曲がり、魚の引きをしっかり吸収。竿が叩かないから魚が暴れずラインにも優しい。やり取りにおいても優位に立つことができ、取り込み率がアップする。

調子と使用感で比較したポジショニングマップ

がま磯の調子を表すポジショニングマップ

がま磯の調子を表すポジショニングマップ。右上にいくほど操作性重視の先調子で、左下にいくほど粘り重視の胴調子。センターが張りと柔軟性が中間の万能ロッドになる。

操作性重視の先調子は
①3番から4番を曲げてやり取りをするタイプの竿
②手返しの早い釣りや本流釣りに適する
③シャキッとして操作性がよい
④持ち重りが少ない
といった特徴がある。

粘り重視の胴調子は
①肉厚で丈夫
②よく曲がり、粘りが強い
③細ハリスでスレた大型狙いに適する
④4番(元上)から元竿までを曲げてやり取りするタイプ
といった点が特徴だ。

操作性重視ながらも柔軟性のある使用感を実現したグレスペシャルFは、これまでの竿にはない位置にポジショニングする。

グレスペシャルF 竿画像

早春の南伊豆で
ナーバスな口太と元気な尾長を制した新調子

久保野孝太郎くぼの・こうたろう

ゼロウキを使った繊細な仕掛を、状況に合わせて全遊動と半遊動で使いこなし、グレを手玉に取るエキスパート。第22回G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権で、関東勢初の優勝を果たす。ホームは伊豆半島。がまかつテクニカルインストラクター。

1.5号5mをチョイス

釣行予定がシケで2度延期となり、3度目の正直で迎えた3月下旬、グレスペシャルFの最終テストのため久保野は南伊豆エリアへ向かった。

初日に上がった中木の白根は、産卵目前のナーバスな口太グレと、まだまだ元気な尾長グレが相手。さらに南からの波が残り北風が強く吹くという、まさに軽快な操作性と柔軟かつ強靱なファイトを実現するF調子のポテンシャルを試すにはもってこいのコンディションだ。

グレスペシャルF1.5号5mをチョイスした久保野は、なじめばウキごと仕掛が入っていく0ウキの全遊動仕掛をセット。船付きに釣り座を構えて、午前7時過ぎに釣りをスタートした。すぐさま竿が弧を描き、あっという間に30cmほどの尾長グレを取り込んだ。
潮がゆっくり当ててくるなか、操作性のよさをいかして広角に仕掛を打ち込み深いタナまで探っていく。

竿本体に刻まれた「15-50」の数字

口太狙いに尾長が混じる状況には1.5号

がま磯 グレスペシャルFのロッドに描かれているデザイン

気持ちを昂ぶらせるデザイン

軽さと穂先が導く投入精度

「軽くて操作性がいいですね。先短設計と相まってコントロール性能がよく、風があっても狙ったところへ正確にキャストできます。穂先が軟らかくてクニュっと抜けちゃう竿だとどうしても横にズレちゃう。遠投しようと強く振ったときや斜めから振ると絶対に横にいく。潮がはっきり流れているときは多少ズレても潮が持っていって潮目に吸い込まれていくんだけど、潮がもやっとしたときは、撒き餌を打ったところにきれいに仕掛を合わせないと、そのあとのメンディングもしにくいし、流れるコースも変わるので喰う確率はすごい下がると思います。
その点、この竿は斜めに振っても横から振っても狙ったところへバチっと決まる。先太設計で穂先が効くので飛距離も伸びるし、ラインメンディングも手先でサクッと決まる感じで楽に行える。これらのメリットはすごくあると思いますよ」

海原の広がる磯に立ち、グレスペシャルFでテスト釣りを行う久保野

潮の角度や速さは刻一刻と変わるため、沖に現れた潮目やヨレを逃すことなく正確に狙い撃ち、的確なラインメンディングでグレの口元へサシエを届けられるかどうかで釣果は大きく変わってくる。グレスペシャルFは、そんな一瞬を逃さない強い味方になってくれる。

海面へ向かって緩やかな弧を描く穂先

先短設計と先太設計により穂先が効くので投入精度とラインメンディング性能が向上

右手に竿を持ったまま、左手で撒き餌を撒く久保野

沖の潮目に照準。グレスペシャルFの遠投性能とコントロール性能が大きな武器になる

竿の準備を進める久保野

竿を畳んだ状態でも軽快感を感じる出来栄え

9時を迎えるころには少し波が落ちてきた。沖向きに釣り座を移した久保野は、左から右へ流れる上り潮に向けて右側からの引かれ潮がぶつかるヨレに撒き餌と仕掛を正確に打ち込んだ。仕掛がなじみウキがゆっくり吸い込まれていく……。

叩かないから獲れる

ほどなくして、アワセが決まった。2番、3番、そして4番へと曲がりの頂点を移しながらきれいな弧を描くグレスペシャルF1.5号5m。竿先にウルトラASDを採用しているので継ぎ目の違和感がない。重量感のある引きをしっかり受け止め、じっくりと竿を絞り込んで魚との間合いを詰めていく。取り込んだのは丸々と太った口太グレの40.5cmだ。

「ウキは見えない状態でしたけど、竿の感度がいいのでサシエを触るアタリも分かるし、穂先がスーッとついていくのでスムーズに喰い込みましたね。やり取りの際に従来の先調子だと竿を叩く感じがあるんだけど、グレスペシャルFにはそれがない。いまのは鈎の掛かりどころも唇の皮1枚で、竿が変に叩くとバレちゃうんだけど、竿が叩かずジワーッと浮かせてくるので取れました」

弧を描く竿を右手で操作し、左手に持つタモ網へと誘導する久保野の背中

グレスペシャルFはやり取りにおける操作性も高い。魚のコントロールが難しいサラシが広がるシチュエーションでも差し出すタモへたやすく導くことができる。

弧を描く竿操作する久保野

竿先にウルトラASDを搭載しているので継ぎ目に違和感が無い。そして、バットまで綺麗に曲がり込むグレスペシャルF。引きをしっかり吸収し竿が叩かないので魚が暴れない。ハリスにも優しく、不意の大物にも余裕を持って対処できる。

丸々肥えた40cmオーバーの口太グレを両手に持ち、満面の笑みを見せる久保野

中木で仕留めた丸々肥えた口太40cmオーバー

グレの頭部と、その上唇に掛かった鈎

竿が叩かないから魚が暴れず浅いハリ掛かりでも獲れる

その後、すぐに潮が緩んで魚の気配がなくなった。まさにF調子の軽快な操作性と柔軟性がもたらしたワンチャンスの1尾だった。

グレスペシャルF 竿画像

手に伝わるマイルド感

再びチャンスが巡ってきたのは午後1時前のこと。上り潮へ向けて引かれる潮から流し込み喰わせるもののラインブレイク。40cmオーバーの尾長グレだと確信した久保野は、仕掛が深く入りすぎないよう、かつ張って狙えるようにウキ止めを付けた半遊動仕掛にチェンジ。2ヒロ半のハリスと20cmの遊動部分が入って仕掛がなじんだあと、止めて流し止めて流して送り込んでいくとスーッと引き込まれた。

朝の口太グレよりも速さと強さのある締め込みに対し、竿尻をお腹に当てて竿を絞り込む。磯際での執拗な締め込みも、しなやかさと粘り強さを感じさせる曲がりで受け止めて、取り込んだのは42cmの尾長グレだ。

「魚釣りをするときに、一番パワーを使って仕事をしてくれるのは2番、3番、4番なんです。先短設計は穂先を短くする分、それらが長くなることでパワーゾーンが広くなってトルクがある。それと、3番4番を曲げていっても竿を叩くところがない。曲がりがすごくスムーズだから魚が暴れず、手元に伝わる感覚がマイルドだから、上げてきたときに思っていたより魚が大きいんですよ。手に伝わる感覚が強かったり、竿が叩くと余計に糸を出しちゃったりしてバラす確率が上がってくるんだけど、グレスペシャルFはそういう怖さがないので安心してやり取りができますね」

42cmの尾長グレを両手に持ち、笑顔を見せる久保野

中木の白根で仕留めた42㎝の尾長グレ。
「先短設計で穂先が短く2番から4番までが長くなっている分、パワーゾーンが広くなって軽量ロッドのわりにトルクがあります。」

翌日は西の風を避けて石廊崎の東にある大瀬の上人岩小根へ。0.75号5.3mでミドルクラスの口太を楽しんだ。

「もう、ジワッと感がすごい。きれいに曲がり粘ってくれてとても先調子と思えない。それでいてコントロール性能がよくて5.3mの長さを感じさせません。じっくり寒グレを釣る、細ハリスで獲るには最高の一本じゃないかなと思います」

グレスペシャルFの仕上がりに満足し、最終テスト釣行を終えた久保野。
一日竿を振り続けても疲れ方が全然違うと、竿の軽さにも得心するのだった。

久保野がミドルクラスの口太グレをタモ網に収め、引き揚げた瞬間

大瀬ではミドルクラスの口太が楽しませてくれた

磯上にタモ網を置き、収めたグレを下から抱えるようにして取り出す久保野

「僕の基準としていい竿っていうのは釣り上げたときに思ったより魚が大きいこと。グレスペシャルFは手に伝わる感覚がマイルドだから、上げてみて大きかったんだってなりますね」と久保野。やり取り中に怖さを感じないため余裕を持って対処でき取り込み率もアップする。

製品ラインナップ

がま磯グレスペシャルF

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