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G杯 2025
NEW2025-08-20
大会結果
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権
開催日
2025年8月3日(日)〜8月5日(火)
開催地
和歌山県 日高川・龍神地区
参加選手
32名
審査方法
予選は各試合でオトリ込み12匹の早がけポイント制で、ポイントの総合計で各組の順位を決定。同ポイントの場合は、鮎の総匹数(オトリを含む)で、さらに同匹数の場合は抽選で上位を決定。二次予選と決勝トーナメント競技は鮎の総匹数(オトリを含む)で順位を決定。同匹数の場合は、総重量の重い方を上位とする。
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権が2025年8月3日(日)から8月5日(火)に和歌山県日高川・龍神地区で開催され、全国各地で開催された予選の上位選手やシード選手、がまかつ推薦選手の32名が参加し、熱い戦いが繰り広げられた。この夏一番の暑さと言われるなか、たっぷりと用意された水分を十分に補給しながら競技は行われた。
3日は予選リーグ。抽選で11名、11名、10名に分かれた3組が広井原、湯ノ又、温泉前の3つのエリアを巡る形で、100分の試合を3戦。各組の上位4名が二次予選に進出する。第26回大会以来のG杯全国大会開催となる龍神地区は今期絶好調。ただ、10日程前から雨が降らず日に日に水が引いてマイナス20cmの渇水。それに伴い、鮎の警戒心が強まる状況下で当日を迎えた。
予選リーグ第1試合は、予定を30分繰り上げて午前8時にスタート。連日の下見によるプレッシャーも加わり、いかにも釣れそうなポイントであってもオトリが替わらず苦戦する選手がいる一方、いち早くパターンをつかみ、早がけ12匹で勝ち抜ける選手も見られた。早がけで抜けた1人、地元龍神の名手・廣岡昭典選手は「いつも釣れる瀬尻の浅いところが追いが悪くて掛からなかったので、岩盤に狙いを変えたんですよ。龍神の渇水は岩盤がよく釣れるんでね、それが当たりました」と振り返った。
水温が上がる第2試合以降は鮎の活性が高まる半面、時間の経過とともにプレッシャーも強くなることから、いち早くパターンを見つけて警戒心を与えないアプローチを心がけた選手が数を伸ばしていった。全体的に見れば、垢腐れが進む石の大きな上流よりも石の小さい下流のほうが釣果は良く、早がけを達成する選手も多かった。
第1試合を8匹、第2試合を早がけで抜けたのは昨年覇者の下田成人選手。「渇水なんでね、水中糸に複合ラインを使う得意の引き釣りを封印してフロロで泳がせてるんやけど、それがハマってるね」とここまでの釣りを振り返り、第3試合のステージとなる渓流相の温泉前に挑んだ。オトリ配布所のすぐシモに入った下田選手は、白い波立ちで天然鮎にオトリを替えると鮎にプレッシャーを与えないよう極力川には立ち込まず、石の沖側やヘチなどへオトリを泳がせ順調に掛けていく。元気なオトリがそろったところで荒瀬の“飛びつき”を狙うが、反応がないとみるやすぐさまトロ場へ移動しカミ飛ばしで匹数を稼ぐ。安定した釣りを展開し、10匹で11ポイントを獲得して試合を終えた。
予選を勝ち上がり、翌日の二次予選へ駒を進めたのは、矢花実選手(相模川予選代表)、川﨑智仁選手(仁淀川予選代表)、奥田裕之選手(日野川予選代表)、鈴木祐也選手(長良川予選代表)、金子敏也選手(神流川予選代表)、萩原彰一選手(相模川予選代表)、古屋克巳選手(九頭竜川予選代表)、下田選手(シード)、廣岡昭典選手(安曇川予選代表)、中里孝行選手(神流川予選代表)、瀬川裕治選手(狩野川予選代表)、島田雅司選手(シード)の12名。
ここから2組に分かれて戦うのだが、抽選の結果、A組は矢花選手、金子選手、奥田選手、中里選手、古屋選手、瀬川選手。B組は川﨑選手、昨年1位の下田選手、2位の島田選手、萩原選手、鈴木選手、地元龍神の廣岡選手となり会場をどよめかせた。
明けて2日目、夜半に降った雨の影響もなく朝から快晴。水位もマイナス20cmのままだ。二次予選の会場は広井原の寺野橋からいたづる橋にかけて。川相が変化に富み入川道も多いことから人気のエリアで、下見でもよく釣れていた。旧ドライブイン裏のオトリ配布所から上流域にA組、下流域にB組が入り100分間で釣り上げた総匹数(オトリ込み)で順位を決定。各組上位2名が準決勝に進む。
そうそうたる顔ぶれとなったB組。オトリを受け取るやいなや一目散に5名が下流へ向かうなか、オトリ配布所すぐシモのチャラ瀬に入ったのは島田選手。「皆が下流へ行ったので、自分はこの辺りをじっくり攻めてオトリをそろえてから、後半は一気に最下限まで下って釣り残しを拾いながら釣り上がってくる作戦です」。昭栄橋シモの右岸から流れ込みがあるチャラ瀬に下田選手、そのシモの絞り込みに川﨑選手、そこからシモに残りの3名の選手が入り、午前7時30分に競技がスタートした。下田選手は流れの弱い左岸のヘチを狙うものの、二流ししたところで右岸へ移動。普段は仁淀川(高知県)で深く立ち込み強い流れを釣るのが得意という川﨑選手は、オモリを付けて瀬尻の白泡を狙い、立て続けに3連打。開始15分、チャラ瀬でオトリを替えた下田選手が2匹、3匹と掛ける間にも川崎選手は瀬のヘチを攻めて追加していく。
シモのトロ場で右岸の岩盤を泳がせ釣りで攻めていた鈴木選手は「下見では浅いジャカジャカしたところでよく掛かりましたが、昨日の第1試合はそんなところで大ごけして、第2試合から水深のある場所で盛り返したので、浅いところは捨てて水深のあるところを狙いました」と作戦通り釣果を重ねていく。右岸の岩盤を丁寧に攻める萩原選手と廣岡選手も順調に掛けておりB組は混戦模様だ。
一方のA組はほとんどの選手が上流へと向かう中、オトリ配布所すぐカミのトロ場に入ったのは「鮎が見えていたので迷いませんでした」と語る中里選手。前日の予選でもオトリ配布所近くに入り、ポイントを移動せずに狭い範囲を丁寧に泳がせる自称「省エネフィッシング」で3位通過を果たしたが、それを再現するかのように開始早々から掛けていく。上流部へ向かった選手の中から早めに見切りをつけて釣り下ってきたのが奥田選手。「吊り橋よりもカミに行きましたが全然掛からず、下ってきたのですが、試合開始から1時間が経過したころにオトリが替わって、そこからバタバタっと掛かりました」と釣果を伸ばしていった。9時10分に競技が終わり、検量開始。A組は中里選手が17尾で1位通過、金子選手と奥田選手が15尾で並んだが、700g対780gで奥田選手が2位通過。一方のB組は鈴木選手が18尾、川﨑選手が16尾で強豪を抑えてワンツーフィニッシュを飾ったのだった。
準決勝はA組1位の中里選手とB組2位の川﨑選手、A組2位の奥田選手とB組1位の鈴木選手の対戦。龍神きっての人気ポイントである龍神小学校前がステージだ。川相が変化に富み魚影も濃く釣り返しの効くエリアだけに激しい釣り合いが予想された。入川道前を起点に、中里選手と川﨑選手が上流域に、鈴木選手と奥田選手が下流域へ。それぞれでさらに上下流にエリアを分けて、前半50分、後半50分で釣り座を交代し、釣り上げた総匹数(オトリ込み)で勝敗を決定する。
龍神橋カミのチャラ瀬に入った中里選手、上限近くまで上がった川﨑選手。10時20分の開始早々にオトリを替えて順調に掛けていく川﨑選手に対し、オトリ替えに少し時間はかかったものの、オトリが替わると得意の泳がせ釣りで連打に持ち込む中里選手。「狙ったのはカボチャ大からスイカぐらいの大きさの石まわり。それがあることによって、シモにヨレと両脇に流れが出ますから、そこをうまく泳がせた瞬間に掛かることが多いので、そこでオトリを取って、オトリが元気な間はどんどんカミに飛ばしました」。中里選手が12匹、川﨑選手10匹で後半へ折り返した。前半に中里選手が攻めたチャラ瀬をベタ竿でスピーディーに狙う川﨑選手は「前半にさんざん叩かれたのか、ここと思う場所で掛からなかった」と後に振り返ったが、それでも流れの筋を細かく探った時には連打も見せた。一方の中里選手は、境界線すぐカミのチャラ瀬からトロ場にかけて「流れの速い場所では竿を寝かせますが、オトリを引き上げるのではなく、オトリが泳いだ分だけ引いて、流れが弱いところでは竿を立てて泳がせました」というように丁寧な釣りを心がけ、後半戦も2人の激しい釣り合いが継続された。
鈴木選手対奥田選手の戦いは、オトリ配布所近くに奥田選手、下限の瀬肩に鈴木選手が入りスタート。右岸の河原に立ち右岸のヘチギリギリにオトリを入れた鈴木選手が開始直後にオトリを替える。次の魚はバレてしまったものの、瀬肩からトロ場にかけて水深のあるポイントを泳がせ釣りで掛けていく。一方の奥田選手も開始2分でオトリを替えると岩盤まわりで掛ける。鈴木選手8匹、奥田選手6匹と一歩も譲らぬ展開で後半へ突入するが、奥田選手はペースダウン。オトリが循環せず厳しい展開になった。一方の鈴木選手は11時28分に後半1匹目を獲ると「水深のあるところの鮎はけっこう素直だったので、オトリが入れば掛かってくれる感じでした」と連続ヒットに持ち込んで差を広げていく。元気なオトリの有無によって釣果に差がつく循環の釣りの厳しさを改めて感じさせられる展開になった。
結果、中里選手と川﨑選手の戦いは24匹対23匹で中里選手が接戦に勝利。鈴木選手が19匹で11匹の奥田選手を破り、中里選手と鈴木選手が決勝戦へ。
栄冠を賭けたステージは、丹生ノ川との合流点から1kmほど上流の北浦製作所裏。チャラ瀬とトロ場からなる龍神屈指の数釣りポイントだ。決勝戦は前半60分、後半60分で釣り座を交代し総匹数(オトリ込み)で競う。釣り座の優先権を持つ中里選手が迷うことなく上流域のチャラ瀬に、鈴木選手が下流域に続く早瀬の瀬尻に入り午後1時30分、試合開始のホーンが鳴った。
「最初は流心に入れてみたのですが、反応がなかったのでオトリが元気なうちにヘチに入れたら一発で掛かりました」という中里選手が開始1分で竿を曲げると、すぐに鈴木選手も掛けて、のっけから激しい釣り合いになった。これまでの釣り同様、中里選手は水中糸にフロロを使う泳がせ釣りで「魚も大きかったし色もよかった」というヘチを重点的に狙っていく。ハリは刻とセツナの6.5号4本イカリを使っていた中里選手。掛かりが悪いと判断したらすぐにハリを交換することで着実に釣果を重ねていった。
一方の鈴木選手は「ああいう地形だとヘチ沿いが追って掛かる鮎が多いというのが経験上あったんですよ。鮎がいればすぐに掛かると思いそれを獲りにいきました」と複合ラインを使った引き釣りで早瀬のヘチを速いテンポで釣り上がる。ただ手持ちのオトリが弱いこともあり、思ったほどは掛からない。中里選手13匹、鈴木選手7匹で前半戦を折り返した。
後半戦、チャラ瀬に入った鈴木選手は攻めを一変。少し水深のある場所を狙って立て竿の泳がせ釣りに徹し怒濤の6連打。その後もトロ場をカミ飛ばしで攻めて着実に掛けていく。一方の中里選手は早瀬の瀬尻から釣り上がり、ぽつりぽつりと掛けるもののペースが上がらず、鈴木選手が3匹差まで追い上げる。鈴木選手の逆転なるかとギャラリーのボルテージも上がるなか、普段はあまり使わないというオモリを駆使しながら粘る中里選手が、じわりじわりと差を広げる。結果27匹対21匹で、中里選手が初の栄冠に輝いた。
優勝 中里孝行選手(神流川代表)
準優勝 鈴木祐也選手(長良川代表)
第3位 奥田裕之選手(日野川代表)
優勝 中里孝行選手のコメント
龍神はホームの神流川(群馬県)と規模も似たような感じだし、ザラ瀬や波立ち、今釣れている鮎のサイズも似たようなものだったので、仕掛けも自信を持って使えました。皆さんみたいに脚が強くないので、普段からどんどん移動するのではなく絞り出す感じの釣りが多いんですよ。一つの場所の中でもまんべんなく釣れて、時速というか匹数がまとまるところを重点的に攻める感じです。G杯の全国大会は10年前の益田川に一度出ましたが予選落ちでしたので、初優勝はうれしい限りです。こっちに来るのにいろいろと応援してくれたり、下見に付き合ってくれたクラブのメンバーに感謝です。龍神は川自体が自分に合っているかなとも思いますので、来年はぜひ連覇を狙ってみたいと思います。
準優勝 鈴木祐也選手のコメント
下見のときは無限に釣れるんじゃないかってぐらい無茶苦茶釣れましたが、予選に入ると全然違って予選第1試合で大ごけしてしまって…。第2試合から少しずつ合ってきた感じでした。知り合いに「下見は下見だから当日の釣りは当日に合わせなきゃならない」って言葉をもらって、2日目は下見を一切忘れてパターンをどうにか掴むことができました。決勝後半は途中まで匹数を数えていたんですが、それよりも泳がせて釣ることが楽しくて、龍神らしい釣りができて面白かったです。決勝も予選も1試合は1試合なんで、どれもおろそかにせず来年も挑みたいと思います。
第3位 奥田裕之選手のコメント
3位決定戦では、1匹を掛けたあとに回収しようとして仕掛けが手に触れたのか高切れしちゃったんです。それでフロロの0.2号に張り替えてチャラ瀬に座ってカミ飛ばしでポロポロと拾っていけました。後半は岩盤から玉砂利のポイントで泳がせ釣りに徹して数を伸ばすことができました。G杯全国大会は4度目の参加です。家族や応援してくれたクラブのメンバーに3位の喜びを伝えたいですね。来年は早めに入ってしっかり下見をして本戦に臨みたいと思います。
中里孝行
日野川
重量(g)
①
②
③
780
④
⑤
⑥
シード
554
予選 B組
予選 C組
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 日野川会場
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第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 小国川会場
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第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 長良川会場
2024-09-09
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2024-07-29
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 仁淀川会場
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 安曇川会場
2024-07-23
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 相模川会場
2024-07-16
第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 神流川会場
2024-07-08
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第48回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 地区予選 三隈川(大山川)会場
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