G杯 2014

第36回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権 大会結果報告

2014-02-05

大会結果

大会

第36回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権

主催

株式会社 がまかつ

開催日

平成26年10月19日(日)~20日(月)

開催地

千葉県富里市 富里乃堰

揺るぎない自信のチョウチン釣りで
強豪を抑えた堀川要一選手(43=清遊湖)が、初のG杯を獲得!

「第36回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権」(主催・株式会社がまかつ)が10月19、20日の両日、千葉県富里市の管理釣り場「富里乃堰」にて5会場の予選を勝ち抜いた36選手(シード4選手を含む)が参加し、釣ったヘラブナの総重量を競った。2日目の決勝戦は午後1時から準決勝の勝ち上がり4選手に、決勝進出者を除く総重量の最上位者(ワイルドカード)が加わった5選手が2時間半戦い、堀川選手が予選から一転、準決勝に続き得意のチョウチン釣りで勝負に出て14.8kg釣り、終盤、猛追するウドンの底釣りの名手、後藤田義臣選手(49=甲南へらの池)を200g差で抑え、初優勝した。3位には昨年、表彰台を逃したワイルドカード進出の上杉拓選手(37=清遊湖)が9kgで入った。昨年優勝の杉本智也選手(34=シード)は準決勝で敗れた。

【ヒーロー 堀川要一選手】

堀川要一選手 顔写真

迷いはなかった。「負けてもいい。この釣り方しかない」。準決勝を前に予選の清遊湖から一緒に勝ち上がった高橋秀樹選手(43=匝瑳市)に「1番深いエリアだよ」と聞かされたときだった。
無意識にロッドケースに手が延びた。「ムクのチョウチン ウドンセット」しかない。だが、手にした竿は「天也翔抜」ではなくスペアロッドの「紬8尺」。開始時間が迫るなか、セットしてあった仕掛で勝負に出た。対戦相手は上村恭生選手(46=シード)、鈴木一成選手(50=加須吉沼)、そして高橋選手ら強豪揃い。スタートから「シャクリチョウチン」が面白いように決まり、結果は14.8kgで堂々の決勝進出。
そして決勝戦でも幸運は続き最も水深のある西桟橋27番。「桟橋下に捨てられた残りエサに魚が寄っている」と読み、今度は何度も確認して「紬8尺」を手にした。
堀川選手が「チョウチン釣り」を始めたのは2008年。その後「ウドンのセット」を1年間、徹底して練習し、翌年には次々とメジャー大会の予選を通過する。G杯ヘラ4勝(第18、20、21、25大会)の実力者、岡田清氏の影響を受けながら実力をつけていった。
釣り方も「攻め」、「守り」の一方に偏らず「攻守を両立させた、サッカーでいうボランチ的な釣り」。「つり処 椎の木湖」では、毎回「80kg釣ることも珍しくなかった。
ところが、今年8月後半から超スランプに陥った。「得意の椎の木湖でも30kg釣るのがやっと」。10月に入っても状況は変わらず、そのまま臨んだ「G杯へら全国大会」。「もうこの釣り方は通用しない」と決め付け初日、2日目の予選は水深が浅かったこともあってメーターのウドン。辛うじて4位で通過。「一か八かの勝負をかけて」挑んだ準決勝で、得意の釣りが見事復活。
決勝は「ウドンの底釣り」とも思ったが、「素人が手を出してもスペシャリストの後藤田(義臣)さんに勝てるわけがない」と、準決勝のリズムに乗って戦った。出だしこそスレ、カラツンが目立ったが、開始40分ごろから「ボクのシャクリチョウチンを知らない富里のヘラが、たまらず跳びついたと思う」と、続けざまに竿を立てた。
G杯全国大会出場3度目でつかんだ栄光。連覇に向けて「実戦で技を磨き、新たな未体験ゾーンへ入って行きたい」と、自身に確かめるよう大きくうなずいた。

竿 がまへら 紬(つむぎ)8尺

ロッドバッグの中には常にスペアロッドとして入れている。予選ではメーターの釣りに適した「紫峰天月」を使ったが、セットしていた仕掛が使えなくなり、勝負をかけた準決勝、決勝戦は、当初「天也翔抜(てんやかけぬけ)」を使うつもりが見あたらず、スペアだった「紬8尺」を使用した。結果は大正解だった。
改めて硬さ、バランスとも私が得意とする少しシャクるチョウチン釣りにはちょうど良かった。軽量で短竿にありがちな反発も少ないので、ストレスも感じなかった。今まではスペアの意味で持っていたので出番も少なかったが、これからは信頼できる竿として登場の機会が増えるはずだ。

ハリ 上=アラシ8号、下=同4号

ハリの選択には少し迷ったが、エサ持ちがよく、スッポ抜けのない絶対条件で選んだのが「アラシ」。懐が深くエサ持ちも申し分なかった。今回、形状、重さ、サイズなどから、エサ持ちを第1条件に考え上バリを「8号」にした。使いやすかったこともあり、試合途中で替えることはなかった。
下バリには形状が内向きで刺さりがよい「コム5号」を使うことを考えたが、軽さが池に合わない気がして「アラシ4号」にした。ハリも竿同様、結果よしだった。もし可能なら池の微妙な変化に対応するため、アラシは「7.5号」、コムは「6号」があるとなお使いやすい。

【堀川選手 プロフィール】
堀川要一(ほりかわ・よういち)
1971年(昭和46)9月7日生まれ、43歳。茨城県土浦市在住。会社員。ヘラブナ釣り歴12年。
主な釣行池は「つり処 椎の木湖」。Tーstyle所属。

談話

棚網久審査委員長の話
予選3試合、準決勝戦を通して見ると釣果に僅差の勝負が多かった。それだけ全体にレベルが高くなったと言える。決勝戦でも例年、シード選手が1人、2人は残っていたが、今年は珍しく1人もなかった。戦い方も厳しくなっていると思う。
試合状況を振り返ると、池の状況が堀川選手にとって一番合っていたのだろう。最初、上のスレが多かったが、途中からはなじんでからのアタリを取り、釣果に結び付けた。後藤田選手には、両ウドンの底釣りが効くこの池の特徴から、千載一遇のチャンスだったはず。来年は2人のどんな戦い方が見られるか楽しみ。
2位・後藤田義臣選手の話
底で釣れる富里乃堰は好きな池です。決勝戦では最初、狙い通り釣れていたが、途中から魚が寄ってきてスレやカラツンが多くなった。穴の空いた時間が長くなったときの対処が遅かった。終了15分前、ハリスを詰めるとアタリが続きだしたので悔やまれる。もう少し試合時間があれば、もっといい釣果が出たと思う。来年は頑張って頂点を目指します。
3位・上杉拓選手の話
今年もワイルドカードで勝ち上がり、表彰台に立てた。決勝戦の途中で竿を替えたのは、右への流れが強くなったから。8尺から9尺に替えて結果が出た。来年に向けては、予選が3回あるので戦い方をどう組み立てるかが重要になる。もちろんてっぺん(優勝)を狙います。ワイルドカードは、やる気を起こさせてくれるのでいいルールだと思う。

決勝戦結果

順位ゼッケン氏名代表会場釣座No.重量枚数
優勝28堀川 要一清遊湖西2714.827
準優勝20後藤田 義臣甲南へらの池西2514.624
第3位3上杉 拓清遊湖西219.017
429鳥居 裕輔甲南へらの池西297.812
531鈴木 則之宮城弁天池西237.012

準決勝結果

【1組】
ゼッケン氏名代表会場釣座No.重量順位
29鳥居 裕輔甲南へらの池西1817.01
7濱嶋 勇シード西2010.06
18松本 茂行清遊湖西2212.43
11岩泉 和斗清遊湖西2411.05
6静野 圭一加須吉沼西2614.02
26伊藤 正弘つつじ池西2812.04
【2組】
ゼッケン氏名代表会場釣座No.重量順位
36松岡 憲彦加須吉沼西307.46
35矢野 喜久甲南へらの池西327.65
14杉本 智也シード西3414.83
3上杉 拓清遊湖西3615.82
31鈴木 則之宮城弁天池西3816.21
16中村 謙つつじ池西4011.04
【3組】
ゼッケン氏名代表会場釣座No.重量順位
27石田 浩一つつじ池東1810.63
12天笠 充シード東2011.42
20後藤田 義臣甲南へらの池東2212.21
33長田 恵明甲南へらの池東246.45
22安住 芳智宮城弁天池東2610.44
1枌 勝紀甲南へらの池東285.26
【4組】
ゼッケン氏名代表会場釣座No.重量順位
28堀川 要一清遊湖東3014.81
24山村 慎一清遊湖東328.86
17鈴木 一成加須吉沼東3410.05
21高橋 秀樹清遊湖東3613.82
2上村 恭生シード東3810.64
10石原 弘三つつじ池東4011.03

予選リーグ戦結果

【予選1組】
ゼッ
ケン
氏名第1試合第2試合第3試合総重量順位
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
総ポイント
代表会場
1枌 勝紀西916.2東11510.4西288.625.24
34310
甲南へらの池
2上村 恭生西928.4東11011.4西2713.433.22
45615
シード
3上杉 拓西938.6東1126.2西3213.428.23
51612
清遊湖
4鍛冶 功西944.0東1149.6西315.018.66
1315
つつじ池
5横澤 光隆西956.2東1137.2西297.621.05
3227
つつじ池
6静野 圭一西968.8東11119.0西308.836.61
66416
加須吉沼
【予選2組】
ゼッ
ケン
氏名第1試合第2試合第3試合総重量順位
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
総ポイント
代表会場
7濱嶋 勇西9810.2東10813.8西3813.437.43
45312
シード
8松本 博明西997.8東10510.0西3710.228.06
2327
甲南へらの池
9北川 学西1004.2東1047.8西3415.827.85
1258
清遊湖
10石原 弘三西10111.4東1076.2西3615.833.44
51511
つつじ池
11岩泉 和斗西10212.0東10614.6西397.033.62
66113
清遊湖
12天笠 充西1039.2東10311.0西3516.236.41
34613
シード
【予選3組】
ゼッ
ケン
氏名第1試合第2試合第3試合総重量順位
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
総ポイント
代表会場
13小沢 芳彦西1057.8東1017.0西2310.225.05
2147
甲南へらの池
14杉本 智也西10617.6東9714.0西2013.044.61
66517
シード
15安藤 嘉洋西1076.2東967.8西218.422.46
1214
つつじ池
16中村 謙西1088.4東1008.0西2510.026.44
3339
つつじ池
17鈴木 一成西10917.4東9814.0西229.440.83
56213
加須吉沼
18松本 茂行西11015.2東9912.6西2413.441.22
44614
清遊湖
【予選4組】
ゼッ
ケン
氏名第1試合第2試合第3試合総重量順位
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
総ポイント
代表会場
19南方 努東966.4西1095.0東2310.021.45
1247
加須吉沼
20後藤田 義臣東9710.4西1068.6東2413.832.82
44614
甲南へらの池
21高橋 秀樹東9813.2西1058.0東2510.031.24
53412
清遊湖
22安住 芳智東9914.0西11012.4東219.636.01
66214
宮城弁天池
23奥津 勇人東1007.2西1082.0東206.615.86
2114
宮城弁天池
24山村 慎一東1018.4西10710.0東2211.830.23
35513
清遊湖
【予選5組】
ゼッ
ケン
氏名第1試合第2試合第3試合総重量順位
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
総ポイント
代表会場
25稲葉 次男東1034.4西995.0東369.018.46
1135
加須吉沼
26伊藤 正弘東10416.6西1038.4東3415.040.01
66618
つつじ池
27石田 浩一東1059.8西1025.8東3713.028.63
42511
つつじ池
28堀川 要一東1067.0西987.0東3510.024.04
24410
清遊湖
29鳥居 祐輔東10710.0西1018.0東389.027.02
55313
甲南へらの池
30岩本 龍貴東1088.4西1006.0東397.021.45
3317
甲南へらの池
【予選6組】
ゼッ
ケン
氏名第1試合第2試合第3試合総重量順位
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
釣座No.重量/
ポイント
総ポイント
代表会場
31鈴木 則之東1109.2西9110.2東2711.030.42
45615
宮城弁天池
32古川 俊輔東1116.4西925.0東298.820.25
1146
加須吉沼
33長田 恵明東11211.4西9411.4東318.431.23
56314
甲南へらの池
34宮森 大一東1137.0西965.8東287.620.46
2215
加須吉沼
35矢野 喜久東1148.6西937.2東328.023.84
3328
甲南へらの池
36松岡 憲彦東11515.2西957.8東3010.833.81
64515
加須吉沼

※敬称略
※重量(kg)
※フラシは1.6kgカットとする。

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