G杯 2017

第36回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権 大会結果報告

2017-01-13

大会結果

大会

第36回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権

主催

株式会社 がまかつ

開催日

平成29年9月3日(日)~5日(火)

開催地

岡山県倉敷市 下津井

前人未到4年連続表彰台で悲願の初V!!
波多瑞紀選手(シード)

波多瑞紀選手(37・シード)が悲願の初優勝。両手でG杯を高々と掲げうれしさを表した。
「第36回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権」(主催・株式会社がまかつ)は9月3日から5日まで岡山県・下津井沖一帯の磯で開催。地区予選が行われた秋田・男鹿、福井・若狭大島、愛媛・今治沖I、II、長崎・宮ノ浦など全国12会場から勝ち上がった35選手(シード、がまかつ推薦を含む)が参加し栄冠を目指して23cm以上の重量を競う熱い戦いを繰り広げた。5日の決勝戦は3年連続で表彰台に立ち続ける波多選手とG杯グレ選手権(03年・長崎・五島列島)の覇者、ベテラン久保野孝太郎選手(48・がまかつ推薦)が頂点を目指して2時間対戦。両選手とも試合開始から下津井沖特有の複雑な潮の流れやエサ取りに悩まされ、キープサイズのチヌが出ず、大会規定により波多選手が栄えあるG杯を手にした。波多選手は前人未到の4年連続表彰台の記録を打ち立てた。3位決定戦は全国大会出場2度目の川上修治選手(37・今治沖I)が、前回優勝の藤井夢人選手(34・シード)を抑えた。

【ヒーロー 波多瑞紀選手】

波多瑞紀選手 顔写真

近くて遠かった頂点

軽くジャンプするだけで届く表彰台の頂点。すぐ横にありながら波多選手がなかなか立てなかった舞台。いまG杯を手に立ち位置の好感触を味わう。「本当にうれしいです」。短い言葉で喜びを表した。
2日目の決勝トーナメント初戦では強豪、南康史選手(がまかつ推薦)に快勝、準決勝戦は藤井選手を相手に苦手のなぎさ釣りだったが、一瞬の潮の変わり目を捕らえて圧勝。久保野選手と対戦した決勝戦は攻め尽くしたが、来年に宿題を残した。
本格的な釣りとの出合いは中学生のころ。後に師匠となる三宅秀雄氏(GFG広島支部)に「初めてフカセ釣りを教えていただいた」。釣行したときいつも「G杯というトップクラスの大会がある」と教えられたが、価値が分からず「お年玉をためて釣り道具を買うことに必死」だった。
高校卒業前に担任が勧めたのが、大阪の専門学校の「釣りインストラクター・コース」。母親の香代子さんも「好きな釣りの勉強ができるなら」と後押し。大阪湾や滋賀・琵琶湖でルアー釣りなどを学ぶ。
卒業後、帰郷し師匠の三宅氏から初めて「G杯に出てみるか」と声を掛けられた。申し込みまでしてもらったのが25歳のとき。「有名な釣り人ばかりに圧倒された」思い出だけ。初の全国大会出場は第32回で波多選手にとってG杯の原点だ。「緊張感と技術の高さは想像以上」で何もできなかった。それでも決勝戦では「沖永(吉広)選手の釣り方、考え方などを拝見し」スキルアップの糧にした。
翌年の第33回は予選通過後、家族の理解と応援を得て練習に通い、見事2位。続く年は3位、台風で今春に順延された第35回は再び2位。そして今大会は強豪を相手に持てる力を発揮して初の頂点に立った。「家族や母親、師匠、高校の先生ら数え切れない人たちの応援のおかげ。感謝です」と振り返る。
もうひとつこだわりがある。21年前に購入した思い入れの「がま磯 たもの柄R」。相性がよくG杯には必ず持参する。「重いし、傷だらけでぼろぼろ。恥ずかしいですが、お年玉をためて買ったものですから。魚をすくって優勝したかった」と悔しがった。
「課題を克服していきます」。決勝戦の前半で攻めきれなかったことだ。あえてもうけた課題のクリアが、連覇という結果となることを楽しみにしたい。

【竿】0号のイメージを覆す操作感「タメているだけで魚を浮かせる」
がま磯 チヌ競技スペシャルIII 0号5.0m

初めてこの竿を使い魚を掛けたとき、受けた衝撃は忘れられません。細いハリスでも強引なやりとりができるし、1・5号といった太ハリスでも竿が負けません。しかも0号なのにパワーがあって最後の粘りがあります。とにかく魚を掛けてから胴に乗せてタメておくだけで魚を浮かせてくれます。5mは操作性が抜群によかったです。柔らかいと操作性が心配ですが、全く不安を感じません。バランスがいいのでしょう。
実は、第34回大会のとき賞品にいただいた竿なんです。これまで競技志向で硬めの竿を使う意識が強かったので「チヌ競技スペシャルIII 0.6号 5.3m」を使っていましたが、この竿を使い始めてからはG杯に出るとき「0号 5.m」に決めています。もう手放せないし、信頼のおける竿です。

【ハリ】掛りが深くバラし激減!ナノスムースコートによる比類なき貫通性能
チヌR 2号

今年の冬から使い始めました。中西毅さん(がまかつ推薦・第30、31回優勝)から「いいハリだぞ」と勧められ「じゃあ、使ってみよう」と試してみました。特に冬の魚が食い渋る時期には、すごく威力を発揮してくれます。バラシが格段に少なくなりましたし、とにかく掛りが深いのです。いわば、しっかり掛かってくれるのです。今では釣り場に着くと迷わず「チヌR」を選んでハリスをくくります。信頼できるハリですね。
ハリのサイズは刺しエサの大きさによって合わせます。ほとんど2号ですが、特にエサが小さいときは1号も使います。釣り場には1号から3号まで持参します。

【ハリ】刺さり抜群!違和感なく喰わせ、確実な鈎掛かり
掛りすぎチヌ 2号

刺さりが抜群にいいことから「チヌR」を使う前までは、このハリだけを使っていました。ハリ先が鋭く、特にチヌ釣りに合っているのか違和感なく高い確率で掛かってくれます。いま使っているメインは「チヌR」ですが、釣り方によっては使い分けしますので釣行には必ず「1、2、3号」を持参します。

【波多選手 プロフィール】
波多瑞紀(はた みずき)
1980年(昭和55年)3月18日生まれ、37歳。広島県竹原市在住。会社員。
GFG広島支部西部青年部長。チヌ釣り歴22年。第32回大会で全国大会初出場し、翌年の33回大会(下津井)準優勝、34回大会(同)3位、35回大会(同)準優勝。今回の優勝で、4回連続して表彰台に立つ。ホームグラウンドは芸予諸島一帯。

談話

2位・久保野孝太郎選手の話
楽しかったです。試合ができて(2位に入賞し)うれしくてしようがないですね。決勝戦では釣れるところだったら波多選手にボコボコにされていたと思いますが、成績が0-0のところだっただけに逆にチャンスがあったと悔やまれます。最後はもう潮の中を釣るしかないと大遠投しましたが、食ってくれませんでした。運だけでは一番上にのぼれないですね。
でも、来年もまたこの大会に参加できるのがうれしいです。思い切り釣ってみようと思います。
3位・川上修治選手の話
初参加(第30回大会=岡山・牛窓)のときは少しなめていたので悔しい思いをしました。今回は大会前に下津井で3回ほど練習しその成果が出たと思います。決勝トーナメントは予選で深ダナで良型が釣れたことを引きずってしまいました。逆でした。久保野選手との対戦ではあと2cm大きかったらと悔しかったです。
アユ釣り(島根・高津川)で同じチームの藤井選手が今春優勝したことに大きく影響を受けました。来年はもう少し練習量を増やして上を狙いたいです。
岩本敬昭審査委員長の話
予選、決勝トーナメントでは場所ムラもありましたが良型も釣れ、面白い対戦も見られました。ただ、決勝戦は何とか釣ってほしかったのですが釣果が出ず残念でした。高い水温や濁り、切れた藻が多かったことなど自然が相手とはいえ両選手に申し訳なかったです。
久保野選手は下津井沖の難しい潮を克服し、よく決勝戦まで上がってきました。さすがです。来年に期待したいです。
また、今回もベテランにまじって若手選手が頑張っていました。これからも釣りを楽しみながら攻め方などを学ぶ努力を続け、地元に帰り1匹でも釣れるよう技術を伝えていってほしいものです。

決勝戦

順位No.氏名地区重量(g)枚数
優勝28波多瑞紀シード00
準優勝23久保野孝太郎がまかつ推薦00

3位決定戦

順位No.氏名地区重量(g)枚数
3位16川上修治今治沖I15202
4位29藤井夢人シード8002

準決勝結果

 No.氏名地区重量(g)枚数
A28波多瑞紀シード8601
B29藤井夢人シード00
 No.氏名地区重量(g)枚数
C23久保野孝太郎がまかつ推薦00
D16川上修治今治沖II00

決勝トーナメント結果

 No.氏名地区重量(g)枚数
A28波多瑞紀シード33805
10南 康史がまかつ推薦12802
 No.氏名地区重量(g)枚数
B29藤井夢人シード39205
21三宅 仁徳山2601
 No.氏名地区重量(g)枚数
C23久保野孝太郎がまかつ推薦26403
6長野秀人宮ノ浦16002
 No.氏名地区重量(g)枚数
D16川上修治今治沖I00
31松下好博若狭大島00

予選リーグ戦結果

【1組】
No.氏名 123456結果
1樫原宏樹
家島
勝敗 × 1-1-2
ポイント 10332 18
重量 86000320 1180
2原 正也
蒲生田
勝敗  0-3-1
ポイント0 30 03
重量0 00 00
3長崎哲也
徳山
勝敗  ×0-2-2
ポイント33  028
重量00  017201720
4中村正吾
宮ノ浦
勝敗  1-1-2
ポイント310  3016
重量0560  00560
5寺山博行
牛窓
勝敗  2-0-2
ポイント10 103 326
重量1120 9000 02020
6長野秀人
宮ノ浦
勝敗  3-0-1
ポイント 1010103 33
重量 22022008000 3220
【2組】
No.氏名 789101112結果
7石川繁作
男鹿
勝敗  1-2-1
ポイント 30010 13
重量 0002640 2640
8北村 隆
牛窓
勝敗 × 1-1-2
ポイント3 102 318
重量0 9201100 02020
9高岡慶介
茅ヶ崎
勝敗  1-1-2
ポイント100  3316
重量4600  00460
10南 康史
がまかつ推薦
勝敗  ××2-2-0
ポイント1010  2224
重量9802400  2402003820
11林 能伸
今治沖II
勝敗  2-1-1
ポイント0 310 1023
重量0 0760 3401100
12佐々木一成
蒲生田
勝敗  1-1-2
ポイント 33100 16
重量 002200 220
【3組】
No.氏名 131415161718結果
13佐藤 力
宮ノ浦
勝敗 × 1-3-0
ポイント 10020 12
重量 74007800 1520
14元吉哲夫
富浦
勝敗  0-2-2
ポイント0 30 36
重量0 00 00
15中西 毅
がまかつ推薦
勝敗  2-1-1
ポイント103  01023
重量20400  041006140
16川上 修治
今治沖I
勝敗  3-1-0
ポイント1010  10030
重量15801560  178004920
17稗田孝幸
今治沖I
勝敗 × 2-1-1
ポイント10 102 325
重量1900 460440 02800
18鳴石郁文
尾鷲
勝敗 × 1-1-2
ポイント 32103 18
重量 0114016000 2740
【4組】
No.氏名 192021222324結果
19大井健司
牛窓
勝敗  1-2-1
ポイント 10003 13
重量 1020000 1020
20川上忠司
宮ノ浦
勝敗 × ×0-3-1
ポイント0 32 27
重量0 0500 240740
21三宅 仁
徳山
勝敗  2-0-2
ポイント103  31026
重量17400  08602600
22古川貴晴
家島
勝敗  ×2-2-0
ポイント1010  2022
重量4002080  118003660
23久保野孝太郎
がまかつ推薦
勝敗  2-0-2
ポイント3 310 1026
重量0 01820 7802600
24山崎一成
男鹿
勝敗  2-2-0
ポイント 100100 20
重量 90004400 1340
【5組】
No.氏名 252627282930結果
25高橋孝三
若狭大島
勝敗  0-1-3
ポイント 3303 9
重量 0000 0
26青野賢一
若狭大島
勝敗  0-2-2
ポイント3 00 36
重量0 00 00
27渡辺和哉
富浦
勝敗  1-1-2
ポイント310  0316
重量01200  001200
28波多瑞紀
シード
勝敗  3-1-0
ポイント1010  01030
重量6001300  08202720
29藤井夢人
シード
勝敗  3-0-1
ポイント3 1010 1033
重量0 7601020 9002680
30清水浩太郎
今治沖II
勝敗  0-2-2
ポイント 3300 6
重量 0000 0
【6組】
No.氏名 313233343536結果
31松下好博
若狭大島
勝敗  3-1-0
ポイント 1010100 30
重量 11807006200 2500
32西尾光治
シード
勝敗  1-1-2
ポイント0 33 1016
重量0 00 10801080
33山本雅弘
徳山
勝敗×  2-1-1
ポイント23  101025
重量5600  2406001400
34小笠原晃一郎
尾鷲
勝敗  0-1-3
ポイント03  339
重量00  000
35蓮井勇次
家島
勝敗  2-1-1
ポイント10 03 1023
重量560 00 5801140
36         
        
        

※敬称略

表の見方

 
勝敗
ポイント
重量(g)
  • ☆チヌを釣って勝った場合=勝敗欄○印で10ポイント
  • ☆チヌを釣って負けた場合=勝敗欄×印で2ポイント
  • ☆チヌを釣って引き分けた場合=勝敗欄△印で5ポイント
  • ☆チヌの釣果なしで引分けた場合=勝敗欄▲印で3ポイント
  • ☆チヌの釣果なし負けた場合=勝敗欄≠印で0ポイント

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