G杯 2017

第41回G杯争奪全日本アユ釣り選手権 大会結果速報

2017-01-01

大会結果

大会

第41回G杯争奪全日本アユ釣り選手権

主催

株式会社 がまかつ

開催日

平成29年10月5日(木)・6日(金)

開催地

高知県吾川郡いの町 仁淀川

雨の仁淀川で平成生まれのチャンピオン誕生! 初V
「10代の頃からの目標のG杯」全国大会初出場で獲得!

押しの強い仁淀川の流れを制した全国大会初出場の西部俊希選手(25・長良川)が10代のころから目標としていたG杯を獲得した。「第41回G杯争奪全日本アユ釣り選手権」(主催・がまかつ)は台風通過による悪天候で再延期され、10月5日、6日清流の誉れ高い高知県の仁淀川を舞台に競技規定を変更して開催された。山形・小国川をはじめ神奈川・相模川、岐阜・長良川、大分・三隈川など全国11会場の予選通過選手にシード、がまかつ推薦を含む45選手が参加、追い星鮮やかな野アユを追わせた。決勝戦は雨が時折激しく降り増水のなか、予選通過の8選手が黒瀬地区で午前10時45分から2時間戦い、徹底した引き釣りで攻めた西部選手が27匹(オトリ2匹を含む)掛け優勝。2位には22匹でやはり全国大会初出場の長谷川勇太選手(31・長良川)が、3位には第37回大会(和歌山・日置川)優勝の楠本慎也選手(43・日置川)が、20匹同数だった昨年優勝の廣岡昭典選手(37・シード)を17g抑えて入った。

【ヒーロー 西部俊希選手】

西部俊希選手 顔写真

父や祖父から受けたアユ釣りの手ほどき

ちょっぴり表情をこわばらせながら表彰台の頂点に立った西部俊希選手。平成生まれのチャンピオンは雨空を突き破るように堂々とG杯を掲げた。
地区予選2度目の挑戦で全国大会に出場。福田眞也審査委員長は「ポイントに恵まれたとはいえ頼もしい若い選手が出てきた」と、その実力を高く評価する。
アユ釣りを覚えるには申し分のない環境で育った。裏を長良川支流の津保川が流れる。小さいころから野アユを追わせる祖父の三郎さん(81)や父親の春美さん(55)の姿を見て大きくなった。春美さんから「やってみるか?」と声を掛けられたのが小学校3年生(8歳)のとき。迷わず「やってみる」とこたえた。
もちろん小学生には複雑な仕掛けを作るのは無理。春美さんや三郎さんから受け取った仕掛けにオトリを付けてもらい送り出す。「初めて掛かったときの感触は今でもしっかり覚えています」。その後も竿を出し続け、祖父や父親に釣り方、石の見方など教えを請うというより自然に身に付けていった。
「自分の釣りがどこまで通用するのか」。当然の思いでトーナメントに挑戦し始めたのが18歳のころ。なかでも目標は「トップレベルの大会と言われるG杯」だった。
大会前の試釣りでは「どこでも釣れた。仁淀のアユは素直」。好感触を自信につなげ、予選の黒瀬地区では28匹釣りトップ通過。決勝戦も恵まれて黒瀬地区。くじ順で最後の入川だったが予選で大釣りした最上流部が空いていた。「一番石の色が良かった」。オトリを手前から沖へ扇状に動かし、流芯ではオモリを打ってしっかり沈め、反応見ながら攻め続け安定した追いで2時間で27匹。2位以下に大差を付けての優勝だ。
「素直にうれしいです。2試合で50匹近く釣るなんてプライベートでもありません。楽しかった」と試合を振り返る。「息子の運転手で来た」父親の春美さんは「予選でいい感覚をつかんでいたのでいけるかなと思っていた」そうだ。
来年は「もちろん連覇したい。父親と一緒に出たいです」と力強い言葉が返ってきた。課題は「どこでも安定した釣果が出せるようにしたい」。福田委員長は「これからはG杯やメーカーを引っ張ってくれるような選手になってほしい」と若手の台頭に期待を寄せていた。

【竿】一線級のオールマイティー競技ロッド
「川の強い流れ、大型のアユもしっかり受け止めてくれる」
「まだまだ余力がある」
がま鮎 競技GTI 引抜早瀬 9m

仁淀川は底波の速い天然遡上の多い川と聞いていたので、川に合わせたパワーのある竿ということで選びました。「競技」の名称があり、トーナメントを意識して作られた竿だと思っています。
良型の魚のパワーもしっかり受け止めてくれるし、掛かると比較的胴にのってくる感じで取り込みも楽です。流れのあるところではもう少し大きいサイズのアユが掛かっても、まだまだ竿に余力があるので十分引き抜けると思います。
ホームの長良川郡上の南地区は仁淀川と同様に押しが強く、大きいアユが掛かりますが十分通用する竿です。これからも縁起のよい竿になりましたからこの先ずっと使っていきたいです。

【ハリ】ナノスムースコート、高靭性素材T1で刺さり抜群!
根掛かり防止効果とキープ性能を高めたフトコロ形状
「大アユに伸されることなし」
T1 全(ゼン) 7.5号

普段から好んで使っています。ハリが内向きになっていて、軸が中軸である程度の太さがあるので、大きいアユにも対応するし、伸(の)されることもありません。
刺さりは良い感じです。決勝で2回バラしましたが、ハリを交換した直後だったので、おそらく刺さりすぎて追いの早い段階で浅く掛かったのだと思います
今回「7.5号」を選んだのは、仁淀川ではそれなりの魚がそれなりの流れで掛かってきますので、引きを受け止める意味でもこのサイズが必要でした。仁淀川はハリ先が傷むのが早いと聞いていましたので、いくら信頼できるとはいえ特にハリ先は毎回チェックしました。
他にも「刻」を用意していましたが、軸が細いことが気になって27cm級の出るこの川では使いませんでした。

【西部選手 プロフィール】
西部俊希(にしぶ・としき)
1991年(平成3年)12月31日生まれ、25歳。岐阜県関市在住。会社員。アユ釣り歴17年。中部長友会所属。ホームグラウンドは長良川、同支流の木曽川水系津保川。ほかに長良川の渓流釣りや岐阜県・伊自良湖や愛知・入鹿池のワカサギ釣りもする。

予選

2度の延期で大会規定変更
45選手が2組に分かれての予選

仁淀川の清流は「仁淀ブルー」と呼ばれ、神秘的な色合いを保ちながら土佐湾へ注ぐ。会場は吾川郡いの町の黒瀬、片岡地区。日程も台風通過で再延期されたことから競技も規定を変更して1日に短縮された。
予選は参加45選手が2組に分かれ同町の片岡、下流部の黒瀬地区へ入り決勝戦の各組4人枠をかけて3時間戦った。雨で水位は約15cm高。濁りは少なく石の色もしっかり見える。
上流部の1組は片岡地区の沈下橋から500m下流のカーブ付近までがエリア。配布オトリは4匹で午前6時15分開始。
昨年の覇者、廣岡昭典選手らシード3選手に地元期待の川﨑智仁選手(32・物部川)が「いい成績を残す」、最年少の松本優吾選手(20・物部川)も「地元でも仁淀川は苦手だが頑張る」と意気込む。
廣岡保選手は対岸へ、廣岡昭選手や第34回大会優勝の南教選手(65・日置川)は石の大きい沈下橋の下手へ入った。開始から左岸下手の北村憲一選手(46・がまかつ推薦)が順調に掛け、中州から最下流へ入った川﨑選手も追う。
追いが順調な上流部や左岸に比べ、右岸下流部の奥田裕之選手(34・日野川)や田中健一選手(58・小国川)らは追いが渋く苦戦が続ク。
予選は通し3時間の戦いで1組は松本選手が28匹でトップ通過、廣岡兄弟が2、3位と続き、中盤から追い上げた川﨑選手が決勝戦へ進んだ。
「掛かりだした途端に囲まれて動けなかった」と南選手、「追いが渋いし、ドンブリもあった」と悔やむ梶原章浩選手(49・三隈川)、「ポイントにこだわりすぎた」北村選手らは涙をのんだ。
2組は下流の黒瀬地区で最年長の平井幹二選手(68・狩野川)、ベテラン友保礼次郎選手(67・九頭竜川)、実力者、丹羽浩和選手(54・長良川)、第29回大会(栃木県・那珂川)優勝の谷口輝生選手(39・長良川)ら強豪がそろう。対して「緊張しっぱなし」の細川優選手(43・鬼怒川)、「思い出づくり」と謙遜の佐藤裕司選手(39・相模川)、「最初で最後の大会」と全力で戦う西濱護選手(61・日置川)ら初出場組が挑む。
瀬、トロ、チャラ瀬など変化に富んだ釣り場が続き「アユはまんべんなくいる。石の色のいいところは絶対釣れる」(西森康博審査委員)と期待がかかる。同6時30分開始。大半の選手が上流の中州付近に入るなか「追いが続かない」平井選手、「朝はトロできたが伸びない」友保選手らが苦戦。瀬落ちから追い上げる藤原実浩選手、最下流部で勝負する糸数恵士選手(32・日置川)らが逆転を目指す。
徐々に水量も増えてきたが場所ムラも少なく瀬や流芯で追いが見られた。
苦戦する下流部と違って上流部の選手は追いも安定し、28匹の好釣果で西部選手がトップ通過、23匹の楠本選手に野澤康祐選手(47・狩野川)が20匹で続き、長谷川選手が19匹で勝ち残った。

決勝

昨年に続き廣岡兄弟が決勝進出!
西部、長谷川両選手が順調に数を伸ばす
出遅れた有力選手が後半猛追

決勝戦は開始予定時間を前倒しして同10時45分から予選勝ち抜きの8選手が黒瀬地区の700m区間で2時間戦った。水位も支流部からの流れ込みで多少上がった。左岸側の瀬の最上流部から楠本選手、間をおいて廣岡保選手、松本選手、さらに下手に廣岡昭選手が入る。予選で好釣果が出た右岸には長谷川選手、西部選手、野澤選手らがほぼ等間隔で並び、下手の瀬肩に川﨑選手が構えた。
開始4分で掛けた廣岡保選手は15分で4匹追わせる好スタート。地元の川﨑、松本両選手が追う。バラシで出遅れた廣岡昭選手も徐々に差を詰めていく。前半苦戦の楠本選手は「どうにかしたい」と開始40分で最下流の早瀬の流芯に胸まで立ち込み勝負に出る。予選トップ通過の西部選手は開始1時間で11匹と安定、長谷川選手も続く。
後半戦に入り残り30分で西部選手、長谷川選手はともに8匹掛けるなど圧倒的な強さを発揮。楠本選手は高切れやハナカン回りのトラブルに見舞われながらも順調に釣果を伸ばした。
移動を繰り返した松本選手は「増水感がいつもと違った」と実力を出し切れず、廣岡保選手も「最後に瀬でバタバタと釣ったが遅かった」。重量差で惜敗の廣岡昭選手も「間で長いこと止まった。もう少し丁寧に釣っていたら」と悔やんだ。後半ペースが落ちた川﨑選手も「バラシたし同じところで粘りすぎた」。全国大会2度目の野澤選手も「増水が苦手。追い切れなかった。次は頑張ります」と再挑戦を誓った。

談話

2位・長谷川勇太選手の話
全国大会に初めて出場し準優勝できて満足しています。何よりすごい舞台で、たくさんの名人のみなさんと一緒に戦えてうれしかったです。
決勝戦は迷わず残りアカを狙って右岸の一番上へ入りました。競技では15分刻みでポイントを見極めるようにしているので、残り15分を最上流部の境界線ぎりぎりに入り、5匹掛けました。最後に残しておいたところを攻められてよかったです。
トーナメントに挑戦するようになってから6年ですが、来年はもっと立ち込んで瀬釣りに磨きをかけて優勝を狙いたいです。
3位・楠本慎也選手の話
今回は一発勝負でしたし、大雨のなか決勝戦も出来て何とか表彰台に上がれました。ぎりぎりの重量差でしたが昨年の覇者(廣岡昭典選手)を倒して(来年の)シード権が取れましたので満足しています。
決勝戦は上流部へ入りましたが思ったほど釣れず3匹だけ。すぐ見切って下流部へ移り、空いていた瀬に立ち込んで勝負しました。途中で1回オトリが石の裏に入ってしまい高切れしてしまいました。痛かったですが仕方ないです。
来年は目標だったシード権もいただいたので、もう一度頂点に立つことを目指して頑張ります。
福田眞也審査委員長の話
今回は開催の再延期で1日の競技となりました。またタフなコンディションのなか全力で戦っていただき予選、決勝戦とも好釣果が出たのには驚きました。
決勝戦はすごいデッドヒートでした。優勝された西部選手は右岸の予選と同じところへ入ったことで気楽に釣れたのでしょう。アユがたまりやすいところなのでしょう。昨年優勝の廣岡昭典選手は掛かるときは2m四方で追わせていましたが、川の癖を短時間で見抜けなかった。最後、残り30秒で3匹掛ける猛追でしたが届きませんでした。
3位の楠本選手の意気込みはすごかったです。中盤から下流へ移動し、胸まで立ち込むなど健脚を活かした釣りを発揮しました。
今回は若い選手の入賞でベテランの選手らにはいい刺激になりました。これから若い人たちを魔界の世界へ引き込んでください。

決勝戦

順位ゼッケン氏名代表会場尾数総重量(g)
優勝25西部 俊希長良川271,766
準優勝43長谷川 勇太長良川221,185
3位27楠本 慎也日置川201,235
4位6廣岡 昭典シード201,218
5位8川崎 智仁物部川181,086
6位11廣岡 保貴シード171,041
7位41野澤 康祐狩野川16996
8位19松本 優吾物部川16785

予選 結果

【1組】
ゼッケン氏名代表総合計
(匹)
順位
1梶原 章浩三隈川11 
2西田 昌弘神流川13 
3藤本 弘明日野川11 
4奥田 裕之日野川9 
5青木 洋一神流川11 
6廣岡 昭典シード233
7小林 英司鬼怒川17 
8川崎 智仁物部川224
9徳永 勉三隈川10 
10三方 平和九頭竜川6 
11廣岡 保貴シード242
12東 隆信三隈川15 
13上澤 一統鬼怒川13 
14渡邉 敦シード11 
15深澤 崇純神流川17 
16野崎 洋美狩野川 
17北村 憲一がまかつ推薦18 
18木村 洋小国川17 
19松本 優吾物部川281
20南 教日置川16 
21吉田 克巳九頭竜川20 
22田中 健一小国川9 
23    
24    
【2組】
ゼッケン氏名代表総合計
(匹)
順位
25西部 俊希長良川281
26益子 秀信相模川17 
27楠本 慎也日置川232
28小松 広樹物部川14 
29井上 富博がまかつ推薦12 
30平井 幹二狩野川12 
31綱川 優鬼怒川13 
32丹羽 浩和長良川17 
33浦野 晴久相模川16 
34友保 礼次郎九頭竜川13 
35佐藤 裕司相模川16 
36内田 宏相模川7 
37鈴木 俊宏長良川14 
38岩村 悟神流川11 
39谷口 輝生長良川16 
40西濱 護日置川12 
41野澤 康祐狩野川203
42玉木 功長良川11 
43長谷川 勇太長良川194
44小室 和彦相模川11 
45糸数 恵士日置川5 
46藤原 実浩日野川17 
47富田 相俊日置川15 
48    

※敬称略

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