G杯 2022

第41回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権

2023-05-09

大会結果

 

第41回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権

開催日

2023年4月16日~4月18日

開催地

広島県 広島湾一帯

参加選手

36名

審査方法

釣り上げた25㎝以上のチヌの総重量にて決定

 

 

第41回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権が、4月16日(日)~18日(火)に広島県広島湾一帯で開催された。当初は2022年秋の開催予定だったが、悪天候で順延になり、2019年から3年ぶり待望の開催となった。16日は発会式。17日に予選リーグ、18日に決勝トーナメントが行われ、シード選手、がまかつ推薦選手、そして全国の熾烈な予選を勝ち抜いたチヌフカセ釣りのリーダーともいえる選手たち36名が熱い戦いを繰り広げた。また、「広島湾一帯でチヌはよく釣れていて魚影も濃い」という事前情報があり、選手たちのやる気を大いに奮い立たせた。

 

 

予選リーグは6名ずつ6組に分かれ、それぞれ4試合を展開。試合時間は各100分で25cm以上のチヌの総重量で勝敗を決める。天候には恵まれたものの、場所によってムラがあり、大釣りした選手もいれば苦戦した選手もいるという結果に。予選1組、2組が入った阿多田島エリアは好調な釣れっぷりを見せ、森迫克徳選手は総重量12,570gを釣り上げて筆頭格。一方で3組、4組の似島、弁天島エリアと5組、6組の宮島エリアは1尾をいかに拾っていくかという厳しい状況。全エリアで、まさについ先日までよく釣れていたのだが、大会前日の雷雨で広島湾に注ぐ太田川の水がかなり出たようで、その影響をもろに受けたのではないかと思われた。一方で、よく釣れた阿多田島エリアは一番太田川から遠く、その影響が少なかったのではないかと考えられた。「しかし厳しい中でも結果を出されているので、さすが全国の予選を勝ち抜いた方々だと思います」と話すのは湯浅健司審査委員長。

 

 

こうして各組の1位である桑原将太、森迫克徳、堀江直道、大川拓也、黒瀬直斗、久保河内慶の各選手と2位の上位2名である佐々木淳、三浦康大の計8選手が決勝トーナメントの準々決勝へと駒を進めた。

 

 

決勝トーナメントの試合時間は各120分。この日も穏やかな日和になり、シードの桑原選手と徳山予選代表の黒瀬選手の対戦は0g対2,000gで黒瀬選手、男鹿予選代表の佐々木選手と今治Ⅱ予選代表の三浦選手の対戦は630g対2,800gで三浦選手、須崎Ⅰ予選代表の大川選手と徳山予選代表の久保河内選手の対戦は370g対1,100gで久保河内選手、牛窓予選代表の森迫選手と富浦予選代表の堀江選手の対戦は0g対1,490gで堀江選手が勝ち上がった。


準決勝は堀江選手と久保河内選手、三浦選手と黒瀬選手という組み合わせ。

 

三浦選手と黒瀬選手の対戦は宮島のスベリで行われた。まずじゃんけんで勝った三浦選手が右側、黒瀬選手は左側のポイントに入った。潮は左から右へと流れる中、黒瀬選手は沖のシモリの壁際にたまるよう撒き餌を打ち、仕掛けは左へ投げてシモリへと流し込むようなイメージで攻める。すると開始5分とたたないうちに1尾目を仕留めた。

 

その後しばらくはタナに悩む黒瀬選手だったが、環付き脚長ウキや環付きドングリウキを駆使して仕掛けを適時替えながら試行錯誤を続ける。環付きウキを使うことによって取り外しが楽になり、状況に応じて素早く交換できるメリットがある。そして後半戦になり、潮が緩み始めると手前の藻際にチヌを確認した黒瀬選手が、ていねいに藻際を攻めて釣果を追加した。結果は黒瀬選手が1,700gで三浦選手は残念ながら釣果なしだった。

 

堀江選手と久保河内選手の対戦は小黒神島のヒナダンで行われた。前半に堀江選手がまず1尾。後半の終盤になって久保河内選手にアタリが出だし、何度かバラシがあったものの執念で1尾を仕留めて同尾数になった。しかしながら、堀江選手の重量が980gで久保河内選手が600g。両者1尾であったが、重量差で堀江選手が決勝に進出した。

 



決勝は黒瀬選手と堀江選手の勝負となり、午前11時半にスタート。舞台は阿多田島の内浦。少し沖がドン深になっているポイントで、あいにく潮があまり動かないという難しいコンディション。

 

黒瀬選手のスタートは管付きドングリウキの0号。対する堀江選手は2Bの棒ウキを使用。ハリスは1ヒロ半ほど取り、道糸とハリスを連結するサルカンの少し下に2BとBのオモリ、ハリ上50cmのところにG5のオモリをひとつ打つ。実はこれ、オモリ使いに若干の変化や増減こそあれ大会中に使い通したという、いわば堀江選手信念の仕掛け。

 

まず口火を切ったのは黒瀬選手。「なかなかタナが読めなくて…。深い磯場だったんですが、この時期ならタナは1本半くらいで大丈夫じゃないかなと思い、最初1本半でゆっくり落としていったんです。でも餌のオキアミが取られないので、これはおかしいなと…。それで、少しタナが深いのかなと考え、沈め釣りに変更すると釣れましたね」と黒瀬選手。チヌのタナが分かりづらかったので、全層を探ってはみたものの、サシ餌が取られないので、チヌの活性が低いと判断。潮が緩かったため、仕掛けを沈めてサシ餌を底の方に置いておくようなイメージで攻めると、痛快なアタリが出たのだった。

 

相変わらず潮がほぼ動かない状況下で、ウキを替え、沈め釣りにしたり、落としてみたり、半遊動にしたり、試行錯誤する黒瀬選手に対し、棒ウキで通すこだわりの釣りを展開する堀江選手。「タナがなかなか掴めなかったです。餌が残ることが多かったので、深く入れていくと外道が掛かって、これはちょっと入れすぎているかなと思い、浅くするとまた餌が残る。その繰り返しだったので、迷ってしまいましたね」と試合後に堀江選手は話してくれた。

 

黒瀬選手1尾、堀江選手0尾で後半戦に突入。30分ほど経過した頃に黒瀬選手がもう1尾追加。このときは2B負荷の環付き脚長ウキを使い、2ヒロ取ったハリスの上部に2Bのオモリを打つという仕掛け。竿2本のタナまで落として、オモリから下のハリスの下部をふわりとフカせるようにして攻めていた。

 

午後1時前になると、潮は右から左にゆっくりと動くようになった。堀江選手は直前に手前でマダイとコブダイを釣っていたこともあり、チヌを求めて少し沖を狙うと、待望のヒット。「オモリを打つ位置や打ち方を試行錯誤しながら、サルカン部にだけガン玉を打って、ハリスにはまったく打たずに、オモリの下をフカせてゆっくりサシエを見せるような感じでやったら1尾なんとか取れました」という堀江選手。ようやく1尾釣って、「さあ、ここから巻き返そう」とボルテージが上がったのだが、ほどなくして潮の向きが左から右方向へと変わり、パタッとアタリがなくなってしまった。「いけるかなと思ったんですけどね」と悔しがる堀江選手。

 

 

 

両選手とも苦労しながらも、自分の普段の釣りを丁寧に実践。結果は2尾で1,940gのチヌを仕留めた黒瀬選手がG杯優勝の栄冠を手にした。堀江選手は1尾で1,180gだったが、あと1尾出ればどうなったか分からないハラハラした展開だった。

 

決勝の舞台の対岸では、三浦選手と久保河内選手の3位決定戦が行われ、こちらも接戦が展開された。終盤まで2対2の同尾数だったが、終了直前にドラマが訪れた。「終了する5分前にサシエが残っているかもしれないと思い、5mほど引っ張って、また緩めて、それで3分前にウキが沈んで、なんとか3尾目を釣ることができました。棒ウキの半遊動でタナは1本ちょっとくらいでしたね」と久保河内選手。三浦選手は2尾で1,630g、久保河内選手は3尾で2,780gとなり見事3位を奪取した。

 

 

 


優勝 黒瀬直斗選手のコメント

ホームは地元・広島県なのですが、今回は上がったことのない磯ばかりだったので、少し困惑したんですけど、今まで自分が培ってきたことや練習してきたことを精一杯出そうと、どんどん攻めていきました。今回は厳しい場面も多く、特に1尾の価値がすごく大きいので、いろいろ仕掛けを替えてやってみてよかったなと思います。いい経験になりました。また、広島湾は面白いなと思いましたね。チヌの習性としてこの時期はまだあまり浮いてこないので、最初は全遊動で上からある程度のタナまで探りました。それでも魚がいないということは、底の方でついばんでいるのかなと予想しました。まき餌もボチョンボチョンと落として塊になったまき餌をチヌが海底で拾っているイメージで攻めていましたね。準々決勝で2尾釣れて、準決勝で3尾、決勝で2尾釣れて、自分の中では爆釣です(笑)。

 

ちなみに予選の1試合目に、ウキケースを忘れてしまいました。渚釣りのフィールドだったのですが、5Bのウキしかなかったんです。5Bだと浮力があるので軽い仕掛けは使いにくいのですが、ウキの上のラインに5Bのオモリをふたつ打ってウキをなじませることで、なんとかチヌを仕留めることができました。そこから波に乗っていけたと思います。

 

2連覇?狙っていますよ。チャンピオンになったんで、頑張りたいと思っています。

 

 

 

 

準優勝 堀江直道選手のコメント
決勝では先に1尾釣られたのですが、もう自分の釣りを通すしかないと思い、相手を気にしないようにして釣っていました。タナが一番難しく苦労しましたね。予選では、4試合で3尾しか釣れなかったのですが、決勝もやはり厳しくて、なんとか1尾を拾うような釣りをやっていました。この大会を通して深い場所でも竿1本くらいで釣れていたので、それより下の層を狙うというのは考えていなくて、2ヒロから1本くらいまでの間を釣ることを心がけていましたね。後半にやっと1尾釣って巻き返そうというタイミングで潮の向きが変わってしまって、ぱたっと音沙汰がなくなったのが残念です。いけるかなと思ったんですけどね。ホームは千葉県の富浦で、今回初めての広島県で全然釣り方も分からなかったです。だったら、地元の千葉県でいつもやっている自分のスタイルを貫いていこうと。いい意味で割り切ってできたかなと思います。今の気持ちは達成感と悔しさが半々。シードが獲得できたので、来年はリベンジさせていただこうと思っています。

 

 


3位 久保河内慶選手のコメント
3位決定戦は先に1尾釣られて、かなりのプレッシャーでした。勝つと負けるではかなり違いますからね。この辺りで食うだろうなというかけ上がりのところを1本から1本半くらいのタナで流していたんですけど、反応が薄くてアタリがあればタイとかハゲとか…。そんな中で出たのが、チョンチョンとした小さいアタリでした。まだウキが見えている状態で、果たして食っているのかな…と合わせたらチヌだったんです。2尾目は終了3分前にきました。直前にアタリがあって素バリを引いたんですが、仕掛けを回収して入れ直すと、もう時間が足りない。アタリはなかったんですが、なんか食いそうと思っていました。それでサシ餌がまだ残っているかもしれないと思い、回収せず待ってみたんです。すると、ウキ沈んで、チヌが食ってきました。この1尾の価値は大きかったですね。

ホームは広島湾一帯で全遊動の釣りが好きなんですけど、この時期はあまり通用しません。まき餌の中に入ってきて上でサシ餌をかっさらていくようなチヌがいないんです。そのため今回は棒ウキで半遊動の釣りでした。タナは1本ちょっとくらいでしたね。ほんとアタリは全部小さかったです。

今回、自分にしては上出来で、よくやったなと思います。表彰台に乗れて満足で、悔しいという気持ちはあまりないですね。

順位ゼッケン氏名代表会場
優勝25黒瀬直斗徳山予選代表
準優勝14堀江直道富浦予選代表
第三位36久保河内慶徳山予選代表

※敬称略

決勝戦

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数順位
14堀江直道富浦予選代表1,1801準優勝
25黒瀬直斗徳山予選代表1,9402優勝

※敬称略

三位決定戦

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
9三浦康大今治Ⅱ予選代表1,6302第四位
36久保河内慶徳山予選代表2,7803第三位

※敬称略

準決勝1組

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
25黒瀬直斗徳山予選代表1,7003
9三浦康大今治Ⅱ予選代表00

※敬称略

準決勝2組

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
14堀江直道富浦予選代表9801
36久保河内慶徳山予選代表6001

※敬称略

準々決勝1組

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
6桑原将太シード選手00
25黒瀬直斗徳山予選代表2,0002

※敬称略

準々決勝2組

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
20大川拓也須崎Ⅰ予選代表3701
36久保河内慶徳山予選代表1,1003

※敬称略

準々決勝3組

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
1佐々木淳男鹿予選代表6301
9三浦康大今治Ⅱ予選代表2,8004

※敬称略

準々決勝4組

ゼッケン氏名代表会場合計重量(kg)合計尾数勝敗
11森迫克徳牛窓予選代表00
14堀江直道富浦予選代表1,4901

※敬称略

その他の会場の大会結果