釣果
タチウオ 70cm〜95cm 32匹
東京湾で高い人気を誇るタチウオ。テンビンを介したエサ釣りが主流ではあるものの、ルアーや関西で主流のテンヤも船宿によっては可能となってきており、様々なスタイルでメーターオーバーを狙っている。
出張続きの代休が急遽取れたため、人気のタチウオにオーソドックスなテンビンを使用したエサ釣りで挑戦してきた。
訪ねたのは大津港のいなの丸。船長の話では、好不調の波はあるもののサイズも徐々に良くなってきていているとのこと。ただ、近況ではポイントの潮の流れが速く、タチウオがナーバスになっているのか、アタリが出ても追ってこないテクニカルな状況で、シャクリの大きさはもちろん、スピードや食わせの間を見つけることが重要とのことであった。
現在のタチウオ釣りはライトタックルが主流となっており、使用するミチイトの太さによって使用するオモリの号数が変わってくる。船長からオモリの号数の指示があるので、聞き漏らさないよう注意しておきたい。さらに、当日は60号でスタートしたものの、途中で激流となり80号の指示へと変化していったため、狙う水深によっても変化するものの40号〜100号ぐらいまでバリエーションを多く持ち込んでおくと安心だ。
この日船が最初に狙ったのは、観音崎沖の水深70m前後。船長からの指示ダナは60m〜45mで第一投となった。潮はまさに激流。潮上に投入してもあっという間にトモ方向へとミチイトが流されていく。しっかりとサミングしてミチイトを立てながらミチイトのメーターマークを見て指示ダナ下限の60mプラス5mのところでクラッチを入れる。ハリスを張る目的でそこから素早く指示ダナ下限の60mまで巻き上げたところから、誘いをスタートしていく。
シャクリのスタイルはサオ先を下げ、ひとシャクリの幅は50cm前後。そのシャクリに対してリールのハンドルは1回転。リズムはやや速めでシャクリとシャクリの間の止めの間は約1秒と短め。この流れで指示ダナ上限の45mまでを探っていった。
2度ほど同じ誘いで指示ダナを通過させてきたものの、アタリを感じられなかったので付けエサをチェック。すると、エサにはしっかりとタチウオの歯形が付いていた。
そこで自分なりに考察。最初に使用したのはがま船 シーファング タチウオ ML181。オモリも60号でスタートしたものの、潮の抵抗も大きく、シャクリの動きがエサに伝わりづらくなっているのではないかと考えた。ここでサオをがま船 シーファング タチウオ M181にチェンジ。サオのパワーランクが上がったこともあり、速い潮の中でも仕掛けの潮切れが良くなり、アタリがしっかりと確認できるようになる。前アタリが出てからも同じ誘いを続けていくとサオ先が抑え込まれた後に、引きこまれる動きをしっかりとサオ先が表現してくれたところで、穂持ちから胴の部分で締め込むようにアワセを入れ、一定のスピードでリーリングしていった。
このサオのチェンジが奏功し、その後も速潮というテクニカルな中でも本命のアタリをキャッチ。数を伸ばしていくことができた。
後半は、走水沖へと移動。水深は浅くなり、水深40m前後。こちらでは短時間ではあったものの、潮の流れも多少は緩くなり、がま船 シーファング タチウオ ML181の適度な張りとしなやかさで多くのアタリをとらえていくことができた。アタリが良く出たのは30m前後で、手返しよくタチウオをキャッチしていく。
午後1時に終了。終わってみれば、難しい状況の中でも32尾を手にすることができ、東京湾タチウオのポテンシャルの高さを再確認できた1日だった。船長の話では、今年は大きな反応があちこちのポイントで確認できているので、好不調の波はあると思うものの、まだまだ楽しみなシーズンは続いていくとのこと。潮の速さが落ち着けば、夏場の高活性なタチウオが待っている。是非、皆さんもお試しを!
※この日は最高気温34度に迫る暑さと強い陽射しの中での釣りだった。熱中症予防に水分補給は絶対だが、この日着用していたのはアクティブクールスーツ GM-3567。衣服内の熱気を素早く蒸散させるだけでなく、2WAYストレッチジャケットとレッグカバーが付いており、体内でかいた汗を素早く速乾させてくれたおかげで快適に釣りを進めることができた。また、両腕と足首までがストレッチ素材で覆われていることで、気化熱による涼しさと日焼け対策もばっちり。暑い夏でも快適に過ごすことができ、本当におススメ!





タックルデータ
- ライン
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ライン PE 1号、ハリス フロロカーボン 7号 1.8〜2.0m、テンビン 腕長20cm、オモリ 60〜80号
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