釣果
マダイ 1.0kg〜1.8kg 3匹、グレ 1.0kg前後 4匹
東京湾の湾口部に位置する神奈川県サイドの剣崎沖や千葉県サイドの冨浦沖などでは、マダイの乗っ込みシーズンが盛期を迎えています。乗っ込みとは水温の上昇にあわせて産卵行動に移る魚体が浅場へと移動してエサの追いも活発になることで、どちらのエリアでも連日大型はもちろん数釣りも有望な展開が続いています。そんな状況を確かめようと神奈川県横浜市の金沢八景から出船し、剣崎沖のマダイを狙ってきました。
ポイントには午前8時過ぎに到着。水深は43mで、指示ダナは海面から20mです。指示ダナ下5mまで一旦ビシを沈め、ハリスが馴染むのを5秒ほど待ってから2回に分けてコマセを振り、指示ダナの20mでアタリを待ちました。
コマセの打ち替えは付けエサのチェックを兼ねて3分〜5分間隔で行っていきます。
コマセを打ち返すうちにエサ取りが出てきたためビシへのコマセは見せる程度で数粒程度にします。さらに指示ダナでビシを止め、コマセも振らずに様子を見ます。ところが、それでも付けエサがやられてしまうため、今度はコマセを入れずに指示ダナで待ちます。するとエダスのハリは付けエサが残るようになりました。それでも先バリのエサはやはりやられてしまうことがあります。そこで指示ダナよりもプラス2m、海面から18mのタナを基準にアタリを待つようにしていきます。
コマセ真鯛釣りでは食い気のある真鯛を浮かせて釣ることがポイントです。そのため船全体でのチームワークの釣りともいわれています。船長からの指示ダナよりもビシを下げて待つことはせっかく浮いてきた真鯛を散らすことにもなるためよくありません。釣り手が模索できるのは付けエサの状況やエサ取りの状況を見ながらそれをかわせるタナを上へと探ること。もしくはビシの位置を変えずに仕掛けの長さや角度などを変えてマダイに近づけることです。そのセオリー通りに指示ダナよりもビシを上げ、付けエサがエサ取りにやられない位置でマダイにアプローチしていきました。今回使用した2本バリの利点は「タナを広く探れること」と「エサ取りがどのタナにいるのかを把握できること」です。付けエサがどんな状態で戻ってくるのかを毎回確認していくことで、本命へと的確にアプローチしていけると考えています。
釣り開始から1時間。高めのタナで口を使ってくれたのはメジナ。同じタナで立て続けに2尾目もキャッチしました。しかしその後はエサ取りも姿を消してしまい、小康状態に。でも、必ずチャンスはやってくると信じて釣りを続けていきました。
そして、ようやくその時が訪れます。正午前後に下げから上げへと潮が変わるタイミングで再びエサ取りが出始め、生体反応が感じられるようになります。指示ダナ上へと基点を上げ、エサ取りをかわせるタナへと上げていくと、気持ちよく竿が海面へと突き刺さりました。ようやく1.8kgのマダイをキャッチ。続けて1.5kgも手にすることができました。その後も本命に加えメジナで数を増やし、午後2時に沖上り。
大型の姿は拝めませんでしたが、船中釣果は真鯛が計6尾。メジナも計6尾。型見ずに終わってしまった方が多くおられました。仕掛けとタナ、さらにはチャンスタイムを逃さなかったことが好結果に結び付きました。
例年、乗っ込みシーズンは第二波、第三波と新しい群れが入ってきています。6月中旬頃まで続くのが例年のパターンです。今年は特に大当たりの年になっていますので、このチャンスを逃さずに是非トライしてください。





タックルデータ
- ライン
-
小型電動リール、ライン PE3号、ビシ ステンカンM80号、クッション 1.5mm 1m、テンビン 腕長 50cm
田中義博の関連レポート
-
2025-04-10
ノッコミ本番!コマセマダイ好機到来(神奈川県久里浜沖)
がまかつ 船インストラクターの田中義博です。この時期、私が傾倒しているのが、東京湾口部で盛り上がりを見せるオキアミコマセで狙うマダイ釣り。水温の上昇とともにノッコミの時期を迎えるとあって、狙うタナも上ずってくる。大型の出… -
2021-03-04
越冬ポイントで食い上昇中
1年を通して狙うことのできるコマセマダイ。水温が最も低下する12月から2月にかけては、冬場の越冬ポイントがメインステージとなる。水深はおよそ80~100メートル前後。関東エリアでは、神奈川県の久里浜沖がその越冬ポイントと… -
2019-10-29
【船】田中義博(神奈川県 横浜市)
9月以降も水温の高い状態が続き、本格期への突入が遅れていた東京湾・竹岡沖のカワハギ釣り。しかし、10月も中旬を迎え、徐々に水温が下がってくると、それまで浅場にいたカワハギが徐々に深場へと移動し始める。メインポイントとなる… -
2019-08-01
【船】田中義博(神奈川県 横須賀市)
東京湾で高い人気を誇るタチウオ。テンビンを介したエサ釣りが主流ではあるものの、ルアーや関西で主流のテンヤも船宿によっては可能となってきており、様々なスタイルでメーターオーバーを狙っている。出張続きの代休が急遽取れたため、…
船の関連レポート
-
2025-09-01
今季好調 千葉県木更津沖 盤洲のシロギス(千葉県木更津沖)
今季絶好調の「シロギス」連日束釣りの釣果が出ていて、大人気の釣り!当日も満船!この釣りの人気がうかがえます!ポイントは千葉県木更津沖の盤洲!水深は3〜7メートル先ずは天秤振分け仕掛けからスタート!一投目からバリバリ当たり… -
2025-08-12
「夏タチ」申し上げます!(兵庫県洲本沖)
「夏タチ」というワードだけで元気になれるトモチンです。泉佐野から出船の「上丸」へ行ってきました。シーズン初だったので楽しみすぎる♪当日は、長潮。出船のキャビンの中、常連さん曰く、「今日は小型が多いかも」との事。数を伸ばし… -
2025-06-18
神奈川県久比里エリアの夏カワハギ【久比里/山下丸】
神奈川県久比里山下丸さんより、夏カワハギ全開の海へ!!いよいよ始まった、デカハギ乱舞の夏カワハギ!海の中は産卵前、産卵中、産卵後と色々なカワハギが混在している感じ!当たり方も、それぞれ!テクニカルな当たりから大きい当たり… -
2025-06-02
明石タコ連日超絶好調!ウキウキクローで大爆釣!
明石タコがめちゃくちゃ釣れ始めていることを皆さんはご存知でしょうか?? 各船宿さんの釣果情報を毎日見ていたら気持ちを抑えられなくなり、がまかつ広報と鈎の企画チームで明石の魚英さんにお邪魔して明石タコを堪能してき…