平成21年度
G杯争奪全日本アユ釣り選手権
大会結果報告

大会
第33回G杯争奪全日本アユ釣り選手権
主催
株式会社 がまかつ
日時
平成21年8月30日(日)〜9月1日(火)
場所
富山県 神通川
選手
64名
方法
・ポイント欄には早掛け順に
 1位-16ポイント、2位-15ポイント、3位-14ポイントと記入。
 早掛け以外は総尾数でポイントを与える。
 但し釣果が無い場合は、0ポイントとする。
 時間欄には早掛けであがってきた時間を記入。
・早掛けはオトリ込み10尾とする。 ・同尾数はタイとし、同ポイントが与えられる。
・4試合のトータルポイント上位4名が準決勝戦に進出する。
・準決勝戦は2回戦の総尾数とし、上位3名が決勝戦に進出する。
・決勝戦は釣り上げた鮎の総尾数で順位を決める。
・尾数はオトリ2尾を含む。
小澤剛選手(長良川代表・愛知県)悲願の初優勝!

出場選手の皆様

「第33回G杯争奪全日本アユ釣り選手権」(主催・がまかつ)が8月30日~9月1日まで、富山県神通川で行われた。全国11河川で行われた予選の通過者とシード、がまかつ推薦の64選手が参加。

予選と準決勝が戦われた結果、6人の選手が決勝戦で釣技を競った。決勝戦2時間の試合で20~30尾というハイレベルの戦いが続き、小澤剛選手(長良川大会1位)が35尾釣って見事G杯の全国大会を制覇した。「G杯優勝が積年の目標だった。その念願が叶い、こんな嬉しいことはない」という。

【予選1~4回戦】~早掛け選手続出の熾烈な争い~

会場は新婦大橋上下流を4区間に区切り、64人の選手が抽選で4組に分かれて入った。10尾(オ トリ2尾を含む)の早掛けによるポイント制で1時間半の試合を4回戦う。ポイントが多い順に上 位4人タイが準決勝に進むシステム。8月31日は時折小雨が降り、神三ダムが放水を止めたため平水に戻った状態。 アユは15cm前後の小型から、23cmもある大型まで、大小不ぞろいだが、追いは良かった。4組 の戸田章夫選手(酒匂川大会2位)は瀬肩で竿を出し、午前7時48分に10尾を達成。「竿抜けの場 所にうまく当たった」という。同じ4組の栗田一選手(狩野川大会3位)も7時53分早抜け。「魚 が小さかったので流心に入れず、瀬脇で掛けた」 3組では8時18分に3選手が早抜けして、秒の争いとなった。07秒で清原裕之選手(山国川大会1位)に続き21秒、西森一廣選手(仁淀川大会5位)、40秒で谷口米生選手(長良川大会5位)の順。 2組の小菅和彦選手(千曲川大会4位)は夢中で釣り続け、14尾も釣って7時26分に早抜けした。




4組の北村憲一選手(シード)は3回戦の試合開始30分で早抜け。16点を獲得したが、1回戦の 7本目、掛けた瞬間荒瀬に潜り込まれ高切れ。1回戦8点、4回戦4点と振るわず、惜しくも予選で 敗退した。 福田眞也選手(シード)や廣岡保貴選手(神通川大会1位)廣岡昭典選手(日高川大会1位)の兄弟など17選手が準決勝に進んだ。


【準決勝戦】~強豪が熾烈な争いを繰り広げる~

予選を通過した17選手が2組に分かれ、2回戦って総尾数で順位を決定。各組上位3人が決勝戦 のキップを手にする。会場は大沢野橋の上下流。試合は1日、午前6時40分~8時。1組は瀬肩に4 人が並ぶ。中に挟まれた福田選手がぽんぽんと3尾釣って先行。少し遅れて1尾追加したが、追いはそれっきり。少しずつ下がって2か所で各3尾追加。 佐藤隆洋選手(小国川大会4位)は左岸に立ち、瀬肩を狙って4尾。上流へ移動しながら追加して合計15尾。1組の1回戦でトップに立った。2組では小澤剛選手(長良川大会1位)が大沢野橋下の瀬肩で45分間釣り、下流の瀬へ移動して1時間。計算通りの時間配分で着実に釣果を伸ばし、1回戦で18尾。清原選手、廣岡保貴選手も 共に18尾。池野昭一選手(神通川大会2位)は2組トップの19尾。2回戦でも14尾で1、2回戦の合 計33尾。見事2位で決勝戦に進んだ。2組では小澤選手、廣岡選手が決勝戦への進出を決めた。 1組では1回戦で10尾釣った石黒誠選手(神通川大会6位)が2回戦で20尾。合計30尾でトップ当選。佐藤選手28尾で2位通過。福田選手も26尾で決勝戦の席を獲得した。


【決勝戦】~どの選手も入れ掛かりモード!ハイレベルな争いが展開~



会場は新婦大橋上手から上流500mの区間が選ばれた。左岸は緩やかで右岸に早瀬、瀬肩、荒瀬、 瀬尻と続く。全体に水量が多く押しが強いポイントだ。上流から小澤、石黒、佐藤、廣岡、池野、福田の各選手が並び、正午熱戦の火蓋が切って落とされた。オトリを送り出してすぐ石黒選手の竿が曲がった。オトリが底に着いたとたんガーンと激しい アタリ。サッと竿を立てて極自然な様子でタモに受ける。僅か5分の出来事だ。続いて佐藤選手 と廣岡選手が同時に取り込み、素早くオトリを変更。それを合図に池野選手が釣り、石黒選手、佐藤選手の竿が曲がる。この三選手がしばらく1分1尾のハイペースの試合が始まった。しかし、最上流の小澤選手と最下流の福田選手は沈黙したまま。石黒選手と佐藤選手が共に3尾釣ったころ、ようやく小澤選手の竿が絞り込まれた。トントンと底を蹴り、少し流されて飛んできたアユを受ける。そのすぐ後瀬尻で福田選手が取り込み、左岸の分流へ移動。廣岡選手も3尾釣って小澤選手の上流へ移動した。オトリが変わった小澤選手は瞬く間に5尾にし、以後2回身切れが続く。掛かった瞬間、流勢の強い流心に引き込まれたためだ。ハリを替えて送り出す。





左より準優勝池野昭一選手(神通川)
優勝 小澤剛選手(長良川)
第3位 石黒誠選手(神通川)

石黒選手は瀬をどんどん下がり、瀬尻で入れ掛かりにしていた。同じころ池野選手は20mほど上流のポイントへ変わった。瀬の中央に立ちこみ対岸から瀬脇を攻めて入れ掛かり。池野選手が釣 るのはほとんど20cmオーバーの良型だから、竿の曲がりも強烈で迫力があった。誰がトップかま ったく予想がつかない状態だった。2時間が終了。本部で計量の結果、優勝は小澤選手の35尾(1592g)だった。2位は池野選手で27尾(1694g)、3位は石黒選手の24尾(1445g)、4位は佐藤選手の24尾(1309g)、5位は福田選手で21尾(1129g)、6位が廣岡選手の16尾(957g)。
「G杯で優勝するのが念願だった」と小澤選手。一番高い表彰台に立って「本当に嬉しいです」と何度も特大の優勝カップを差し上げていた。


ヒーロー小澤剛選手

G杯アユ釣り選手権には5回か6回出場。うち2位(29回大会)と3位(28回大会)に入賞しているが、トップの座はまだない。その念願が今回叶い、表彰台の高いところに立った時、カーッと 熱いものが込み上げてきた。本当に嬉しい。両親も喜んでくれたし、兄(聡)も「良かったな」 とさりげない返事だったが、心から喜んでくれていた。決勝戦の入川順位の抽選は3番だった。先行の2人が瀬肩周辺を選び、私は区間最上流の瀬に立 った。この周辺が本命ポイントだろう、と思っていた。流心に首までズボッと入るひときわ深い溝がある。その溝にオトリを送り出した。しばらくして背掛かりで取り込んだが、下流に入った 石黒選手(神通川大会)はすでに7尾取り込んでいた。「試合は2時間」。2時間後の結果だから、逆転のチャンスはあると何度も心に念じながら気持ちを落ち着けた。それからほぼ入れ掛かりが続き、5尾釣った後、連続2回バラシ。激しい流れの中から引き抜く ため、身切れが多い。だが、ハリがしっかり食い込んでいれば身切れはないだろう。どう対応しようか、色々考えた結果、まずハリを交換、オトリのシッポから2.5cmと長くしようと考えた。 普段は1.5cm。これでバラシが止まった。またハリスを長くしたため、背掛かりで釣れることが多くなって、循環がスムーズになった。


バラシに悩んでいる時、私の上に廣岡保貴選手(神通川大会1位)が移動してきた。何尾か釣 ったのを見たが、早々に移動。優しい廣岡君のこと、私の邪魔になるので尻が落ち着かなかったのだろうか。結局、私がその場所で一人舞台となった。結果的にはこの上下を一人で自由に釣れたのが、今回の幸運をもたらしてくれたものと思う。この日使った竿は「がま鮎ファインマスターHタイプ9.0m」。軽くて扱いやすくオトリの操作 が簡単。しかもパワーがあるので今回のように荒い場所での釣りに頼りになる。プライベートな釣りでも必ず使っている。 ハリは「掛(かけ)まくりの7号」。ストレートタイプのハリ先が気に入っている。ハリ外れによるバラシは滅多にないので、隠れた名バリだと思う。普段は7号を主に使っているが、もう少し型が良くなると7.5号を使う。



小澤剛選手プロフィール

巴川遊鮎遊所属。ホームグラウンドは矢作川。アユ釣りは年間70回ぐらい釣行。アマゴ釣りも するが、釣行回数は少ない。アユ釣りの競技は本来好きではない。しかし、試合中に発生した疑 問の答えを求めて競技に出る。そしてまた疑問が出るという繰り返しだ。 職業は水道工事。愛知県豊田市に住む39歳。独身。

談話

  • 審査委員長の野嶋玉造さん「釣果、マナー、川の状況、すべてが良くて大成功だった。メンバーが若手に代わったのも印象的だった」
  • 2位の池野昭一選手「最初の瀬肩では22~23cmと平均大きかったので数は少ないと思って、1時間で見切った。上に移動したのは正解だったが、もう少し早く気付けば良かった」
  • 3位の石黒誠選手「上の方で釣っているのは強豪ぞろい。人が釣っているのを見るのが嫌だから下流に行った」
  • 4位の佐藤隆洋選手「瀬に自信があったので瀬肩に入った。思ったより深かったので、結果は残念だったが、楽しかった」
  • 5位の福田眞也選手「最初にトロ場で釣ったアユのエラ蓋に穴が開いていたので、こんな場所では数少ないと思い分流に変わった」
  • 6位の廣岡保貴選手「小澤さんが良く釣っていたし、その上が開いていたので移動した。すぐ何尾か釣れたが、バラシが4連続。これでオトリが続かず、釣りのパターンが変わった」
  • 昨年の覇者・古澤和美選手「昨年と状況が変わった。瀬の流心ではアユが残っていたが、平均大きいため数が少なかった」

決勝戦 6名

会場:新婦大橋上流

順位 氏名 代表会場 年齢 住所 尾数 総重量(g)
優勝 小澤剛 長良川 39 愛知県豊田市 35 1592
準優勝 池野昭一 神通川 42 石川県金沢市 27 1694
3 位 石黒誠 神通川 38 石川県金沢市 24 1445
4 位 佐藤隆洋 小国川 38 岩手県盛岡市 24 1309
5 位 福田眞也 シード選手 57 奈良県五條市 21 1129
6 位 廣岡保貴 日高川 31 和歌山県日高郡 16 957

(オトリ2尾含む)


1・2・3回戦 結果

ゼッケン 氏名 代表会場 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計尾数 合計
ポイント
順位
1組 1 戸丸徳之 千曲川 10 10 10 6 36 52 1
2 池野昭一 神通川 10 9 10 7 36 45 3
3 廣岡昭典 日高川 10 10 10 8 38 51 2
4 小室伸一 千曲川 6 10 4 10 30 38  
5 山口雅司 鬼怒川 4 8 10 10 32 41  
6 南 亘 日高川 2 6 3 3 14 15  
7 牧野克幸 鬼怒川 6 10 2 1 19 18  
8 倉本和博 千曲川 7 2 10 2 21 23  
9 清田巨人 山国川 10 8 5 7 30 42  
10 福島二三男 小国川 0 8 11 10 29 34  
11 福田光雄 日野川 10 1 10 10 31 40  
12 大河原国雄 狩野川 10 2 7 5 24 26  
13 井出 匡 日野川 10 9 10 2 31 30  
14 西垣 晃 日高川 8 2 3 5 18 19  
15 南波英昭 日野川 4 6 5 6 21 26  
16 佐藤隆洋 小国川 10 10 10 3 33 43 4
ゼッケン 氏名 代表会場 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計尾数 合計
ポイント
順位
2組 17 角眞光彦 シード選手 10 6 10 10 36 50 2
18 下田成人 神通川 10 4 8 10 32 35  
19 小澤 剛 長良川 10 10 7 10 37 53 1
20 太田雅司 酒匂川 10 6 9 7 32 36  
21 小菅和彦 千曲川 14 5 5 11 35 37  
22 内田敏夫 鬼怒川 7 4 1 2 14 6  
23 山田正巳 長良川 10 6 6 5 27 30  
24 山下雅俊 日高川 10 2 5 6 23 14  
25 井村 孝 狩野川 10 7 10 7 34 44  
26 大山忠成 山国川 10 9 8 9 36 41  
27 塩田光春 鬼怒川 8 8 4 10 30 29  
28 石黒 誠 神通川 9 11 11 10 31 49 3
29 大原哲男 仁淀川 10 8 6 9 33 37  
30 小林英司 鬼怒川 10 10 9 7 36 46 4
31 上村正美 日野川 6 3 3 5 17 8  
32 井上和典 がまかつ推薦 10 9 8 9 36 45  
ゼッケン 氏名 代表会場 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計尾数 合計
ポイント
順位
3組 33 西森一廣 仁淀川 10 10 5 10 35 44 4
34 狗飼則夫 鬼怒川 6 9 7 5 27 28  
35 古久保佑 日高川 8 8 10 2 28 33  
36 清原裕之 山国川 10 8 10 10 38 47 1
37 古澤和美 シード選手 6 5 10 9 30 34  
38 南 教 日高川 5 5 10 10 30 34  
39 谷口米生 長良川 10 9 3 7 29 34  
40 廣岡保貴 神通川 8 10 10 10 38 47 1
41 野田明宏 日高川 10 5 9 6 30 29  
42 小林優太 長良川 9 5 10 10 34 44 4
43 森脇日出男 酒匂川 2 3 5 10 20 16  
44 村田充弘 日高川 10 9 10 10 39 46 3
45 波田野篤史 がまかつ推薦 3 6 10 10 29 25  
46 金澤重臣 シード選手 10 9 8 9 36 39  
47 堀内圭三 日野川 7 7 7 10 31 36  
48 足達武雄 山国川 2 7 10 2 21 21  
ゼッケン 氏名 代表会場 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計尾数 合計
ポイント
順位
4組 49 西森康博 仁淀川 4 10 10 7 31 35  
50 門脇正道 仁淀川 10 9 6 7 32 27  
51 野倉和穂 長良川 9 6 7 10 32 29  
52 栗田 一 狩野川 10 10 10 10 40 43 4
53 工藤 尚 小国川 8 4 10 5 27 26  
54 渡辺明洋 小国川 10 5 10 7 32 34  
55 太田正吾 千曲川 8 4 10 3 25 21  
56 野崎秀則 酒匂川 7 9 10 10 36 37  
57 戸田章夫 酒匂川 10 7 8 9 34 36  
58 高橋利彦 長良川 10 10 8 10 38 45 3
59 大野卓美 狩野川 6 10 6 7 29 28  
60 西田昌弘 酒匂川 10 9 10 10 39 39  
61 楠本慎也 日高川 10 10 10 10 40 50 2
62 木野勝巳 神通川 4 9 8 2 23 17  
63 北村憲一 シード選手 9 10 10 5 34 42  
64 福田眞也 シード選手 10 10 10 10 40 57 1

※敬称略