第29回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権
大会結果報告

大会
第29回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権
主催
株式会社 がまかつ
協力
がまかつフィールドテスター、GFG(がまかつファングループ)、
がまかつフィッシングロッド販売契約店
日時
平成22年10月3日(日)~5日(火)
場所
岡山県 下津井
選手
47名

無上の喜び!井手史仁選手(宇野II) G杯チヌ V2 達成!

「第29回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権」(主催・がまかつ)が3~5日、岡山県下津井の磯で行われた。全国7会場の予選とシード、推薦の47選手が参加。まだ水温が高くチヌの食いは最悪。そんななか予選リーグ4試合と決勝リーグ3試合が行われ、徳山予選通過の真崎芳弘選手と宇野II予選の井手史仁選手の両者が決勝戦に進出。2時間の試合で終了3分前、井手選手が31.7cmのチヌを仕留め、輝かしいG杯は井手選手が獲得。なお井手選手は7年前の第22回大会も優勝しているので2回目の快挙だ。。


【予選リーグ】

予選リーグ風景47選手が抽選で8組に分かれ、マンツーマンで1試合2時間を4回戦った。規定はチヌ23cm以上。4回戦いポイントの各組上位1人が決勝リーグへ進む方式。

 

状況は太公望渡船によると「小型は20cm級、大きいのは50cmも釣れる。数は普通1、2尾。多い人は12枚の人もいる。水温は26.5度、例年に比べて高い。もう少し水温が下がると食い始める。シーズンが遅れている分長く楽しめるだろう」とのこと。


4日午前6時、第1回戦がスタート。7組の1回戦は久保野選手と今田栄一選手(男鹿)が対戦。約1時間後、久保野選手が30cm級のチヌを釣る。今田選手はベラなど外道ばかりでチヌはなし。久保野選手が1勝を勝ち取り、2回戦で長瀬直彦選手(宇野II)に敗れたが3回戦で村上智則選手(今治II)に勝利。4回戦で幸森大輔選手(鶴見)に敗れ2勝2敗。4回戦で長瀬選手が寸法足らず負けたため、久保野選手が決勝リーグへ駒を進めた。


優勝候補の筆頭、地元の南康史選手(がまかつ推薦)は4回戦で小川裕司選手(今治IV)と対戦。両者とも30cmオーバーのチヌを1尾ずつ釣った。ほぼ同型だったが、南選手のチヌの方が少し大きく見えた。南選手はこの試合で勝てばほぼ間違いなく決勝リーグに進出する。しかし、試合終了10分前、小川選手の竿が曲がり、24、25cmのチヌを仕留めて、南選手が敗れ、惜しくも予選リーグで姿を消した。

 

各組トップの8人が決勝リーグに進んだ。

 

予選リーグ 結果表

【決勝リーグ戦】

ベスト8が2組に分かれ、3回戦を戦った。1組では井手選手が1回戦で内田茂選手(今治IV)と対戦。井手選手と内田選手が共に1尾ずつ釣ったが2人とも寸足らず。後半井手選手が再度竿を曲げて24cmを獲得。2回戦で井手選手対渡辺和夫選手(今治III)。井手選手が25、26cm釣って2連勝。3回戦の結果を待たず、決勝戦進出を決めた。

 

2組では奥村昌俊選手(石鏡I)と真崎芳弘選手(徳山)、久保野孝太郎選手(がまかつ推薦)が1勝で並んだ。しかし、奥村選手と久保野選手は負けが1回ずつ。真崎選手は2引き分けで、敗戦がなく、ポイントが両者をうわまわり決勝戦の扉を開けた。

 

決勝リーグ 結果表

【決勝戦】

決勝会場は小瀬居島の灯台下。選手は真崎芳弘選手(徳山)と井手史仁選手(宇野II)。潮は左から右に流れる下り潮。かなり速い。左に井手選手、右の堤防に真崎選手が立つ。

 

午後1時10分、本庄審査委員長のホイッスルで試合の火蓋が切られた。両者が思い思いの釣りを始めたが、食い付くのはベラとガシラだけ。井手選手は仕掛けを30mほど飛ばし、マキエもウキの周辺に的確に投入。全員同じマキエだが、井手選手は丁寧に餌を練り込んだ。バッカンの壁にシャクを押し付けただけで、マキエが途中で割れることなく、スーッと気持ち良く飛んだ。


午後1時57分、井手選手がキラッと光る魚を引き上げたが、姿を見せたのはウミタナゴだった。ギャラリーの落胆のため息が両者の肩に重くのしかかった。場所交代した後半、潮が緩やかになったが、釣れるのは相変わらずベラだけ。そろそろ試合が終了する10分前、井手選手はハリが底石に当たった感触を見逃さなかった。「案外浅い」と判断。





左より準優勝 真崎芳弘選手(徳山)
優勝 井手史仁選手(宇野II)
第3位 久保野孝太郎選手(がまかつ推薦)


さらに遠投してもう1段深い場所を狙う。35mほど投げる。その時潮は緩やかに逆流していた。

 

ゆっくり戻ってくるウキがスッと視界から消えた。井手選手がサッと竿を立てる。竿がキューッと素晴らしいカーブを描く。竿を強くシャクッてしっかりと合す。グッグッと穂先が揺れる。「チヌだ!」とギャラリーや役員が色めきたつ。全員が注目するなか、キラキラと美しく光るチヌが姿を見せた。

 

全員が「やった。良かった」と井手選手に拍手。井手選手は「ようやく役員の期待に応えることができた」ホッとした様子。重くのしかかったプレッシャーを払いのけた瞬間だった。

 

試合終了3分前で重量520g、長さ31.7cmのチヌ。井手選手が栄えのG杯を獲得。なお井手選手は7年前の第22回大会も優勝していて全国大会2度目の快挙だった。

 

3位決定戦

高橋郁夫選手(今治II)と久保野孝太郎選手(がまかつ推薦)が対戦。会場は小瀬居島の南。浅い浜のようなところで潮は下げ。潮は左に流れていたが、強い向かい風でマキエが届かず両者が苦戦。後半潮が止まり、最後までアタリを見ずじまいだった。決勝リーグの成績で久保野選手が3位になった。

G杯チヌ ヒーロー 井手史仁選手 談

決勝戦は本当に苦しかった。釣れるのはベラやガシラ、キラッと光ったと思ったらウミタナゴだった。ギャラリーや役員の皆さんの落胆の様子がひしひしと感じられる。後半、下り潮が緩やかになって、もしやと希望を持ったがなかなか本命のアタリがない。あと10分、ハリが底をかいた。1段浅くなっている様子。
 これまで下津井の釣りを意識していたが、ホームグラウンドの広島流の釣りに徹することにした。底を確認した場所より遠くに振り込んだ。1段落ち込んだ少し先を狙う作戦。約35mにウキを飛ばす。そのウキの周辺にマキエを投げ込む。この時突っ込んでくる潮に変わっていた。僅かに近づいて来るウキを見ながら静かにリールを巻く。突然スーッと消えた。反射的に合す。ギューッと竿が曲がった。

 確かな魚の手応えだ。ベラかマダイか、グレだろうか。繰り返し色んな魚が脳裏をかすめた。「チヌだろうか、チヌであってほしい」祈るような気持ちで魚をあしらった。大事にやり取りをして引き寄せた。ギラッと光った。「チヌや!」とギャラリーの声。「大事に、大事に」と自分に言い聞かせてタモ収めた。520g、長さ31.7cmのチヌだった。「これで役員の皆さんの面目が立った」と思うと嬉しい。この後、もう一回振り込んだが、すぐ試合終了のホイッスルが鳴った。



井手史仁選手 顔写真

 決勝戦に出られるだけで嬉しいのだが、優勝できるなんて思いがけなかった。無上の喜びだ。7年前の優勝後はプレッシャーが激しく、目立った成績は残せなかった。シードが切れて以後も予選に出ていたが、全国大会への出場権は取れなかった。しかし、今年は気楽に釣りを楽しめたのが出場権獲得に繋がり、全国大会でもいい成績が残せたと思う。
この日の竿は「がま磯チヌスペシャル黒斬(くろきり) F 5.3m」を使った。この竿を選んだのはバランスがいいのと25cm級の小型から50cmオーバーの大型まで十分に対応してくれる幅の広い調子が気に入っている。またチヌ特有の首振りに対して、ハリ外れが少ないなど柔軟な調子を持つ竿だ。

ハリは「A1(エーワン)遠投チヌの2号」。数少ないケン付きのチヌバリで、遠投したとき、刺したエサがズレにくい。特に遠投が多い広島では欠かせないハリだ。



優勝井手史仁選手プロフィール

たまに四国のグレ釣りに行きたくなるが、本来はチヌの磯釣りだけ。ホームグラウンドは広島湾の各磯。釣行は月3、4日。「CLUB G’S」所属。チヌ釣り歴16年。広島市内で奥さんと2人住む42歳。会社員。

談話

  • 審査委員長・本庄活実さん「予選リーグでは南西の強風でうわ潮が滑って釣りにくい状態だったが、実力を持った人が勝ち上がった。決勝戦でも食いは最悪だったが、井手選手が1尾釣って見事に頂点をつかんだ。役員の1人として、よくぞ釣ってくれたという気持ちだ」
  • 2位の真崎芳弘選手「下津井は初めて。決勝戦の会場では潮の流れが速く、釣りの組み立てができなかった。また1年練習して来年頑張ります」
  • 3位の久保野孝太郎選手「予選では負けたと思ったが、思いがけなく決勝リーグに進出できた。しかし、勉強不足を痛感。またチャンスをつかんで頑張りたい」
  • 高橋郁夫選手「難しい。四国の地元ではタナを深くして釣っているが、今回深く釣りすぎた」
  • 渡辺和夫選手「決勝リーグでチヌを1尾釣ったが22.8cmで規定に届かなかった。3回戦ではグレばかり、底ではベラとアイゴだった。もう少し魚が釣れて対戦できたらいいのに」
  • 奥村昌俊選手「決勝リーグで1勝1負1分、最後に負けて3位決定戦に出られなかった。もう少し頑張ればよかった」
  • 内田茂選手「1回戦と3回戦に釣ったが、寸足らずだった。2回戦で結構いいのを掛けたがハリ外れ。よく釣れたが全体に小さかった」
  • 今年72歳、最年長の大塚実選手「茅ヶ崎の予選で53cmを釣って通過。本大会ではフグとカサゴなど6目釣りでチヌは釣れず。疲れたが楽しませてもらった。いい勉強になった」

決勝戦 2名 (小瀬居島 灯台下)

順位 氏名 代表会場 年齢 住所 合計尾数 重量(g)
優勝 井手史仁 宇野II 42 広島県広島市 1 520
準優勝 真崎芳弘 徳山 46 福岡県福岡市 0 0

決勝戦使用の仕掛

順位 氏名 竿
優勝 井手史仁 がま磯 チヌスペシャル 黒斬
F 5.3m
A1 遠投チヌ 2号
準優勝 真崎芳弘 がま磯 チヌスペシャル 黒斬
F 5.3m
チヌ 1号

3位決定戦 2名 (小瀬居島 南)

順位 氏名 代表会場 年齢 住所 合計尾数 重量(g)
3 位 久保野孝太郎 がまかつ推薦 41 千葉県浦安市 0 0
4位 高橋郁夫 今治II 53 愛媛県四国中央市 0 0

※3位決定戦は釣果がなかったため、決勝リーグ戦の結果により順位を決定しました。

 

決勝リーグ戦結果
【1組】

氏名
27
15
47
5
合計
27
井手史仁
宇野II
2-0-1
10
10
3
23
200
260
0
460
15
内田茂
今治IV
0-1-2
0
3
3
6
0
0
0
0
47
渡辺和夫
今治III
0-1-2
0
3
3
6
0
0
0
0
5
高橋郁夫
今治II
0-0-3
3
3
3
9
0
0
0
0

 

【2組】

氏名
20
11
32
40
合計
20
薦田世紀
鶴見
×
0-1-2
3
3
2
8
0
0
820
820
11
奥村昌俊
石鏡I
1-1-1
3
0
10
13
0
0
1020
1020
32
真崎芳弘
徳山
1-0-2
3
10
3
16
0
1160
0
1160
40
久保野孝太郎
がまかつ推薦
1-1-1
10
0
3
13
1240
0
0
1240

 

予選リーグ戦結果
【1組】

氏名
1
2
3
4
5
6
合計
1
南 亘
家島
0-1-3
0
3
3
3
9
0
0
0
0
0
2
森山豊
茅ヶ崎
1-0-3
10
3
3
3
19
200
0
0
0
200
3
宮村浩司
徳山
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
4
郷坪栄治
宇野II
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
5
高橋郁夫
今治II
1-0-3
3
3
3
10
19
0
0
0
760
760
6
細川昇一
宇野I
0-1-3
3
3
3
0
9
0
0
0
0
0

 

【2組】

氏名
7
8
9
10
11
12
合計
7
野村淳次
石鏡II
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
8
池田一也
鶴見
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
9
水師 章
宇野I
0-1-3
3
3
0
3
9
0
0
0
0
0
10
山田武嗣
徳山
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
11
奥村昌俊
石鏡I
1-0-3
3
10
3
3
19
0
220
0
0
220
12
大塚 実
茅ヶ崎
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0


【3組】

氏名
13
14
15
16
17
18
合計
13
井上 悟
宇野II
0-2-2
0
3
0
3
6
0
0
0
0
0
14
木原 滋
石鏡II
1-0-3
10
3
3
3
19
820
0
0
0
820
15
内田 茂
今治IV
2-0-2
3
3
10
10
26
0
0
860
260
1120
16
石丸敏文
シード
2-0-2
10
3
10
3
26
320
0
360
0
680
17
石井雄二
茅ヶ崎
1-2-1
3
0
0
10
13
0
0
0
640
640
18
中谷 均
石鏡I
×
0-2-2
3
0
3
2
8
0
0
0
580
580

 

【4組】

氏名
19
20
21
22
23
24
合計
19
隅田友行
徳山
2-1-1
0
3
10
10
23
0
0
1060
260
1320
20
薦田世紀
鶴見
×
3-1-0
10
10
10
2
32
340
2600
400
780
4120
21
垰 雅之
宇野I
×
0-1-3
3
0
2
0
5
0
0
540
0
540
22
米岡 勉
鶴見
0-3-1
0
0
3
0
3
0
0
0
0
0
23
沖永吉広
家島
2-1-1
0
10
3
10
23
0
1180
0
540
1720
24
中山智晴
男鹿
3-1-0
10
10
10
0
30
980
580
940
0
2500


【5組】

氏名
25
26
27
28
29
30
合計
25
小川裕司
今治IV
1-2-1
0
0
3
10
13
0
0
0
640
640
26
本石郁盛
今治I
1-0-3
10
3
3
3
19
480
0
0
0
480
27
井手史仁
宇野II
1-0-3
10
3
3
3
19
740
0
0
0
740
28
佐々木 勲
宇野I
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
29
南 康史
がまかつ推薦
×
1-1-2
2
3
3
10
18
520
0
0
800
1320
30
蒲生亘幸
鶴見
0-1-3
3
3
3
0
9
0
0
0
0
0

 

【6組】

氏名
31
32
33
34
35
36
合計
31
石川充宣
男鹿
0-2-2
0
0
3
3
6
0
0
0
0
0
32
真崎芳弘
徳山
1-0-3
10
3
3
3
19
440
0
0
0
440
33
石村 仁
シード
1-2-1
10
3
0
0
13
1940
0
0
0
1940
34
鈴木 公
男鹿
0-0-4
3
3
3
3
12
0
0
0
0
0
35
重見正人
シード
1-0-3
3
10
3
3
19
0
200
0
0
200
36
鈴木勝広
家島
1-0-3
3
10
3
3
19
0
300
0
0
300


【7組】

氏名
37
38
39
40
41
42
合計
37
村上智則
今治II
0-1-3
3
3
0
3
9
0
0
0
0
0
38
幸森大輔
鶴見
1-0-3
3
3
10
3
19
0
0
1140
0
1140
39
浜田敏夫
今治III
1-0-3
3
3
3
10
19
0
0
0
320
320
40
久保野孝太郎
がまかつ推薦
×
2-2-0
10
2
0
10
22
1040
300
0
520
1860
41
長瀬直彦
宇野II
1-0-3
3
3
10
3
19
0
0
240
0
240
42
今田栄一
男鹿
0-2-2
3
0
0
3
6
0
0
0
0
0

 

【8組】

氏名
43
44
45
46
47
48
合計
43
宮路明夫
家島
×
0-3-1
3
0
2
0
5
0
0
420
0
420
44
川部慎治
シード
1-0-3
3
10
3
3
19
0
400
0
0
400
45
篠原龍蔵
今治I
1-2-1
10
0
0
3
13
920
0
0
0
920
46
中世武司
男鹿
1-0-3
10
3
3
3
19
500
0
0
0
500
47
渡辺和夫
今治III
3-0-1
10
10
3
10
33
1100
440
0
840
2380
48

 

■表の見方

勝敗
ポイント
重量(g)
☆チヌを釣って勝った場合=勝敗欄○印で10ポイント
☆チヌを釣って負けた場合=勝敗欄×印で2ポイント
☆チヌを釣って引き分けた場合=勝敗欄△印で5ポイント
☆チヌの釣果なしで引分けた場合=勝敗欄▲印で3ポイント
☆チヌの釣果なし負けた場合=勝敗欄≠印で0ポイント

 

※敬称略